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膝が痛い?『変形性膝関節症』かもしれない。評価とケアの方法

【著者 パーソナルトレーナー・健康管理士・健康管理能力検定1級 鳥飼 祥秋】

まずは、こちらの動画を見てください。

参考:みんなの健康塾チャンネル

【トータルケアラボラトリー】では、膝の痛みでお悩みの方々が多く相談に訪れます。

一般的に、膝の痛みは高齢者に多いと思われがちですが、実際には若い世代にも同様の問題を抱える方々がいます。

膝の痛みの原因は多岐にわたり、特に最近では若年層でも増加傾向にある『変形性膝関節症』が顕著です。

このような症例では、医師によるレントゲン検査が必要であり、それに伴い医療機関との連携が不可欠です。

そのため、自己流でのケアだけでは限界があります。

また、筋力不足を感じて無理に運動を行うことは逆効果になる場合もあります。

今回の記事では、適切な評価方法と効果的なケアの手法について詳しく解説していきます。

『トータルケアラボラトリー』では、
【健康管理士資格保有者】【トレーナー資格保有者】があなたの健康、ダイエット、美容についてサポートさせていただきます。

【統合予防医療】【フィットネス】コラボさせた『パーソナルトレーニングジム』です。

【健康管理士】であり、【トレーナー】でもある『鳥飼』が情報をブログにて配信しています。

是非、過去の記事も参考にしてください。

『変形性膝関節症』とは

『変形性膝関節症』は、膝関節の軟骨周囲の組織に損傷が生じ、それによって痛みや機能の低下を引き起こす慢性的な疾患です。

一般的には高齢者によく見られる疾患と考えられてきましたが、近年では若年層でも増加している問題です。

『変形性膝関節症』主な原因の一つは、長年の関節の過負荷加齢による軟骨の変性です。

これによって軟骨が摩耗し、関節面が変形してしまうことが特徴です。

また、遺伝的な要因や外傷、肥満、関節の異常な負荷分布なども関与すると考えられています。

若い人にも『変形性膝関節症』が増加している背景には、現代社会のライフスタイルの変化が関係しています。

例えば、運動不足や長時間の座位生活、過度なスポーツ活動などが挙げられます。

これらの要因が関節に負担をかけ、軟骨の摩耗を促進する可能性があります。

『変形性膝関節症』の症状は、膝関節の痛みこわばり腫れ関節の変形などが挙げられます。

これらの症状は徐々に進行し、日常生活や運動能力に支障をきたすことがあります。

診断には、症状や身体診察の他に、レントゲンやMRIなどの画像診断が行われます。

これによって軟骨の変性や関節の変形などが確認されます。

治療の目的は、痛みの軽減関節機能の維持・向上、日常生活の改善などです。

初期段階では、薬物療法やリハビリテーションが行われます。

症状の重篤化や保守療法の効果が不十分な場合には、手術治療が選択されることもあります。

手術治療の方法には、人工関節置換術や骨切り手術などがあります。

予防には、適切な運動体重管理関節に負担をかけない生活習慣の確立が重要です。

また、スポーツ活動を行う場合には、適切なトレーニング休息を心掛けることが必要です。

『変形性膝関節症』加齢や過負荷だけでなく、若い世代にも影響を及ぼす重要な疾患です。

適切な予防や早期の治療を行うことで、症状の進行を抑制し、生活の質を向上させることが可能です。

若い人の『変形性膝関節症』

若い人における『変形性膝関節症』の増加は、筋力低下スポーツ活動の過剰な負荷、そして肥満といった原因が理由です。

これらの原因が組み合わさることで、関節に対する負担が増加し、軟骨の変性や関節の異常な摩擦が引き起こされ、『変形性膝関節症』が発症します。

まず、筋力低下『変形性膝関節症』のリスクです。

筋肉は関節を安定させ、負担を分散する役割を果たしています。

しかし、現代のライフスタイルでは、運動不足や長時間の座位生活が一般的になっており、これが筋力低下を引き起こします。

特に膝周囲の筋肉、特に大腿四頭筋の弱体化は、膝関節の安定性を低下させ、軟骨への負担を増加させることが知られています。

次に、スポーツ活動の過剰な負荷『変形性膝関節症』のリスクです。

スポーツは健康的な生活を促進する一方で、不適切なトレーニング過度な負荷は関節に大きなストレスをかけることがあります。

特に走る、ジャンプするといった高負荷の動作は、膝関節に大きな負担をかけるため、繰り返し行うことで軟骨の摩耗を促進し、『変形性膝関節症』の発症につながります。

さらに、肥満『変形性膝関節症』のリスクです。

肥満によって体重が増加すると、関節にかかる負荷が増加し、軟骨への圧力が増し、軟骨の摩耗や変形を引き起こします。

特に膝関節は、体重を支える役割を果たしており、肥満によって膝関節への負担が増加することで、『変形性膝関節症』のリスクが高まります。

若年層でも『変形性膝関節症』が増加していると考えられます。

そのため、適切な筋力トレーニング体重管理スポーツ活動の適切な計画が重要です。

また、膝関節に負担をかける過度な行動や、関節への負担を軽減するための適切な生活習慣の確立も、『変形性膝関節症』の予防に役立ちます。

若年層における『変形性膝関節症』の増加は、筋力低下、スポーツ活動の過剰な負荷、肥満などの要因が組み合わさることによって引き起こされます。

関節に負担をかけないような生活習慣を確立することが、『変形性膝関節症』の予防や管理において重要です。

関節角度』を評価

『変形性膝関節症』かどうか評価するポイントを解説します。

【トータルケアラボラトリー】では徒手的な評価方法に加えて骨格の角度も計測します。

骨格の角度は、関節の負担負荷分布に影響を与える重要な要素であり、『変形性膝関節症』の進行や症状の評価に不可欠です。

骨格の角度の評価において、まず膝関節の可動域と角度を測定します。

これには、膝の伸展(ストレート)と屈曲(曲げ)の範囲を評価することが含まれます。

『変形性膝関節症』では、関節の可動域が制限されることがあり、特に膝を曲げる屈曲時に曲げにくい制限が見られることが多いです。

そのため、膝の屈曲角度や伸展角度を測定し、関節可動域の制限の程度を評価します。

次に脛骨軸角度です。

『変形性膝関節症』の評価にこの角度は、膝関節の正中軸と脛骨の軸との間の角度を計測します。

脛骨の内側または外側に曲がる度合い確認しましょう。

脛骨の内側に曲がる「バルガス角」と呼びます。

外側に曲がることを「バレグス角」と呼びます。

『変形性膝関節症』で増加します。

【トータルケアラボラトリー】では、これらの角度を測定し、関節の負担負荷分布の異常を評価します。

他にも大腿骨の傾斜角度を確認します。

『変形性膝関節症』の評価として、大腿骨の軸と地面との間の角度を計測します。

大腿骨が内側または外側に傾斜している角度を計測します。

『変形性膝関節症』では、大腿骨の内側に傾斜する角度が増加し、膝関節の負担が増加することがあります。

大腿骨の傾斜角度を測定し、関節の負担や負荷分布の異常を評価します。

最後に足関節の角度を計測します。

足関節の内外の角度や底屈(足の甲を上げる動作)の制限などが関節の負担や負荷分布に影響を与えます。

足関節の角度を評価し、関節の負担のバランスや不均衡を把握します。

痛み』の評価

『変形性膝関節症』では痛みの評価は大切です。

痛みはクライアントだけが感じる感覚です。

私たちには残念ながら分かりません。

痛みの程度部位を正確に評価することが、ケアの計画効果の評価に大切です。

痛みを客観的に評価するための方法として、まずクライアントから痛みの感覚を聞き取ります。

痛みの程度や部位、痛みが起こる状況などを聞き取ります。

この情報を基に、痛みの特徴や影響を把握し、痛みの評価をします。

痛みの特性影響の程度を把握することができます。

次に、痛みの程度を客観的に評価するために、VAS(Visual Analog Scale)NRS(Numeric Rating Scale)などの尺度を使用します。

これらの尺度は、痛みの程度を0から10の数字で表し、自己評価する方法です。

痛みの程度を尋ね、尺度を使って痛みの程度を評価します。

『変形性膝関節症』では、膝関節周囲や脛骨の内側、外側など特定の部位に痛みが現れることがあります。

情報を基に、痛みの局所化を評価します。

これにより、どの部位に問題があるのかを特定し、適切なケアの計画を立案します。

他に、痛みの原因や増強リスクを特定することも重要です。

日常生活や運動時に痛みが増強するタイミングを聞き出します。

例えば、特定の動作や姿勢、長時間の立ち上がりなどが痛みを増強するリスクとなることがあります。

痛みが日常生活や活動に与える影響も評価されます。

例えば、痛みのために日常生活の活動が制限される、趣味やスポーツ活動ができなくなる、仕事や家事に支障が出るなどの影響があるかどうかを評価します。

ケア①

【トータルケアラボラトリー】で行われる『変形性膝関節症のケア』の1つ目に、「膝のお皿の上部を指圧し、グリグリする」という方法があります。

患者の痛み緩和や関節機能の改善に効果が期待されます。

【手技のやり方】

★ 準備

座位または仰臥位になります。膝を曲げ、お皿(膝蓋骨)の上部を手で支えます。

★ 指圧

指を使って膝のお皿の上部を軽く押し付けます。圧力は忍耐度や痛みの程度に合わせて調整されます。

★ グリグリする

指を使って膝のお皿の上部を円を描くように、軽くマッサージするように動かします。このとき、痛みや違和感に応じて圧力と速度を調整します。

★ 繰り返し

必要に応じて、手技を繰り返します。通常、1回のセッションで数分間の手技が行われることが多いですが、その回数や頻度は状態や応答に応じて調整されます。

【効果】

★ 筋肉の緊張緩和

膝のお皿の上部を指圧し、グリグリすることで、周囲の筋肉の緊張が緩和されます。特に、大腿四頭筋やハムストリングスなどの筋肉の緊張が和らぎ、関節の可動域が改善されます。

★ 血液循環の促進

指圧やマッサージによって、局所的な血液循環が促進されます。これにより、関節周囲の血流が増加し、栄養素や酸素が関節に運ばれ、老廃物が排出される効果が期待されます。

★ 痛みの緩和

膝のお皿の上部を指圧し、グリグリすることで、痛みの緩和が図られます。指圧によって神経の刺激が与えられ、痛みを感じる神経の活動が抑制されるとともに、体内のエンドルフィン(鎮痛物質)の分泌が促されるため、痛みが和らぐ効果が期待されます。

★ 関節の可動域の改善

筋肉の緊張が緩和され、血液循環が促進されることで、関節の可動域が改善される効果があります。これにより、関節の動きがスムーズになり、日常生活や運動時の機能が向上します。

膝のお皿の上部を指圧し、グリグリする手技は、変形性膝関節症のケアにおいて痛み緩和や関節機能の改善に効果が期待される手法です。

ケア②

【トータルケアラボラトリー】で行われる『変形性膝関節症のケア』の2つ目の方法に、「膝のお皿の下部を指圧し、グリグリする」という手法があります。

この手技は、痛みの緩和や関節の機能改善に効果が期待されます。

【手技のやり方】

★ 準備

座位または仰臥位になります。膝を曲げ、お皿(膝蓋骨)の下部を手で支えます。

★ 指圧

指を使って膝のお皿の下部を軽く押し付けます。圧力は忍耐度や痛みの程度に合わせて調整されます。

★ グリグリする。

指を使って膝のお皿の下部を円を描くように、軽くマッサージするように動かします。このとき、痛みや違和感に応じて圧力と速度を調整します。

★ 繰り返し

必要に応じて、手技を繰り返します。通常、1回のセッションで数分間の手技が行われることが多いですが、その回数や頻度は状態や応答に応じて調整されます。

【効果】

★ 筋肉の緊張緩和

膝のお皿の下部を指圧し、グリグリすることで、周囲の筋肉の緊張が緩和されます。特に、膝の内側や外側に位置する筋群(内転筋や外転筋)の緊張が和らぎ、関節の安定性が向上します。

★ 血液循環の促進

指圧やマッサージによって、局所的な血液循環が促進されます。これにより、関節周囲の血流が増加し、栄養素や酸素が関節に運ばれ、老廃物が排出される効果が期待されます。

★ 痛みの緩和

膝のお皿の下部を指圧し、グリグリすることで、痛みの緩和が図られます。指圧によって神経の刺激が与えられ、痛みを感じる神経の活動が抑制されるとともに、体内のエンドルフィン(鎮痛物質)の分泌が促されるため、痛みが和らぐ効果が期待されます。

★ 関節の可動域の改善

筋肉の緊張が緩和され、血液循環が促進されることで、関節の可動域が改善される効果があります。これにより、関節の動きがスムーズになり、日常生活や運動時の機能が向上します。

ケア③

【トータルケアラボラトリー】で行われる『変形性膝関節症のケア』の3つ目の方法に、「膝のお皿を左右に動かす」という手法があります。

この手技は、痛みの緩和や関節の機能改善に効果が期待されます。

【手技のやり方】

★ 準備

座位または仰臥位になります。膝を曲げ、お皿(膝蓋骨)を手で支えます。

★ 左右に動かす

膝のお皿を左右に動かします。手の平を使って、お皿を優しく左右に押し動かします。

★ 範囲の調整

忍耐度や痛みの程度に応じて、動かす範囲を調整します。最初は小さな動きから始め、徐々に範囲を広げていきます。

★ 繰り返し

必要に応じて、手技を繰り返します。通常、1回のセッションで数分間の手技が行われることが多いですが、その回数や頻度は状態や応答に応じて調整されます。

【効果】

★ 関節液の分泌促進

膝のお皿を左右に動かすことで、関節内の液体である関節液の分泌が促進されます。関節液は、関節の潤滑剤として機能し、関節の摩擦を軽減する効果があります。これにより、関節の動きがスムーズになり、痛みや違和感が軽減されることが期待されます。

★ 関節の可動域の改善

膝のお皿を左右に動かすことで、関節の可動域が改善されます。特に、関節周囲の筋肉や靭帯の柔軟性が向上し、関節の動きが制限されにくくなります。これにより、日常生活や運動時の動作がスムーズに行えるようになります。

★ 筋肉の強化

膝のお皿を左右に動かすことで、関節周囲の筋肉が強化されます。特に、内側と外側に位置する筋群(内転筋や外転筋)が刺激され、関節の安定性が向上します。これにより、関節への負担が軽減され、痛みの緩和や機能の改善が期待されます。

★ 神経の刺激

膝のお皿を左右に動かすことで、関節周囲の神経が刺激されます。これにより、神経の活性化が促進され、痛みを感じる神経の活動が抑制される効果が期待されます。

膝のお皿を左右に動かす手技は、変形性膝関節症のケアにおいて関節の機能改善や痛みの緩和に効果が期待される手法です。

ケア④

【トータルケアラボラトリー】で行われる『変形性膝関節症のケア』の4つ目の方法に、「膝のお皿を上下に動かす」という手法があります。

この手技は、痛みの緩和や関節の機能改善に効果が期待されます。

【手技のやり方】

★ 準備

座位または仰臥位になります。膝を曲げ、お皿(膝蓋骨)を手で支えます。

★ 上下に動かす

膝のお皿を上下に動かします。手の平を使って、お皿を優しく上下に押し動かします。

★ 範囲の調整

忍耐度や痛みの程度に応じて、動かす範囲を調整します。最初は小さな動きから始め、徐々に範囲を広げていきます。

★ 繰り返し

必要に応じて、手技を繰り返します。通常、1回のセッションで数分間の手技が行われることが多いですが、その回数や頻度は状態や応答に応じて調整されます。

【効果】

★ 関節液の分泌促進

膝のお皿を上下に動かすことで、関節内の液体である関節液の分泌が促進されます。関節液は、関節の潤滑剤として機能し、関節の摩擦を軽減する効果があります。これにより、関節の動きがスムーズになり、痛みや違和感が軽減されることが期待されます。

★ 関節の可動域の改善

膝のお皿を上下に動かすことで、関節の可動域が改善されます。特に、関節周囲の筋肉や靭帯の柔軟性が向上し、関節の動きが制限されにくくなります。これにより、日常生活や運動時の動作がスムーズに行えるようになります。

★ 筋肉の強化

膝のお皿を上下に動かすことで、関節周囲の筋肉が強化されます。特に、腿四頭筋やハムストリングスなどの筋群が刺激され、関節の安定性が向上します。これにより、関節への負担が軽減され、痛みの緩和や機能の改善が期待されます。

★ 神経の刺激

膝のお皿を上下に動かすことで、関節周囲の神経が刺激されます。これにより、神経の活性化が促進され、痛みを感じる神経の活動が抑制される効果が期待されます。

膝のお皿を上下に動かす手技は、変形性膝関節症のケアにおいて関節の機能改善や痛みの緩和に効果が期待される手法です。

ケア⑤

【トータルケアラボラトリー】で行われる『変形性膝関節症のケア』の5つ目の方法に、「仰向きに寝て膝の裏でタオルを潰すように大腿四頭筋に力を入れる」という手法があります。

筋力強化や関節の安定性向上に効果が期待されます。

【手技のやり方】

★ 準備

仰向けに寝ます。膝を曲げ、膝の裏にタオルを置きます。タオルは膝裏にしっかりと当たるように配置します。

★ タオルを潰すように力を入れる。

膝の裏に置いたタオルを潰すように意識し、大腿四頭筋に力を入れます。この際、タオルを潰すようなイメージで、大腿四頭筋に力を集中させます。

★ 力の維持と解除

数秒間、大腿四頭筋に力を入れたまま維持します。その後、力を緩めてリラックスします。この動作を数回繰り返します。

★ 繰り返し

必要に応じて、手技を繰り返します。通常、1回のセッションで数セットの手技が行われることが多いですが、その回数や頻度は状態や応答に応じて調整されます。

【効果】

★ 準代替四頭筋の強化

この手法は、大腿四頭筋を特に強化する効果が期待されます。大腿四頭筋は膝関節の安定性を支える重要な筋肉であり、筋力の強化によって膝関節の負担を軽減し、痛みの軽減や機能改善に繋がります。

★ 関節の安定性向上

大腿四頭筋の強化により、膝関節の安定性が向上します。安定した関節は負担が分散され、関節への負担が軽減されるため、痛みや不安定感の軽減につながります。

★ 関節の動きの向上

大腿四頭筋の強化により、関節周囲の筋肉のバランスが整い、関節の動きが向上します。これにより、日常生活や運動時の動作がスムーズに行えるようになり、関節の機能改善が期待されます。

★ 血液循環の促進

筋肉を収縮させることで、周囲の血液循環が促進されます。これにより、関節周囲の栄養素や酸素が供給され、老廃物が排出される効果が期待されます。

仰向きに寝て膝の裏でタオルを潰すように大腿四頭筋に力を入れる手技は、変形性膝関節症のケアにおいて筋力強化や関節の安定性向上に効果が期待される手法です。

ケア⑥

【トータルケアラボラトリー】で行われる『変形性膝関節症のケア』の6つ目の方法に、「仰向きに寝て膝を直角で曲げお尻を浮かせヒップリフトを行い、そこから片足を伸ばしてSLR(Straight Leg Raise)を行う」という手法があります。筋力強化や関節の安定性向上に効果が期待されます。

【手技のやり方】

★ 準備

仰向けに寝ます。膝を直角に曲げ、膝と足首が直線状になるようにします。両手は体の横に置き、腕は床につけます。

★ ヒップリフト

お尻を浮かせるために、両足で地面をしっかりと踏みしめます。その後、息を吸いながらお尻を持ち上げ、胸を天井に向けて上半身を浮かせます。この姿勢を数秒間維持します。

★ 片足を伸ばす。

ヒップリフトの状態を保ったまま、片方の足をゆっくりと伸ばします。伸ばした足は地面と平行になるようにします。この際、膝を完全に伸ばし、つま先を天井に向けるようにします。

★ SLR(Straight Leg Raise)

伸ばした足を数秒間維持した後、ゆっくりと元の姿勢に戻します。その後、もう片方の足に切り替えて同様の動作を行います。これを交互に行いながら数回繰り返します。

★ 呼吸

動作中は呼吸をしっかりと意識します。ヒップリフトの際には息を吸い、足を伸ばす際には息を吐きます。呼吸を整えながら動作を行います。

【効果】

★ 代替四頭筋の強化

ヒップリフトおよびSLRは、大腿四頭筋を強化するための効果的な運動です。特に、SLRは大腿四頭筋を重点的に刺激し、筋力を増強します。これにより、膝関節の安定性が向上し、痛みや不安定感が軽減されます。

★ ヒップの安定性向上

ヒップリフトは、ヒップ周りの筋肉を強化し、ヒップの安定性を向上させる効果があります。ヒップの安定性が高まることで、膝関節への負担が分散され、痛みや不安定感が軽減されます。

★ コア筋の活性化

ヒップリフトは、コア筋(腹筋や背筋など)を活性化する効果もあります。これにより、姿勢が改善され、全身のバランスが整い、膝関節への負担が軽減されます。

★ 関節の可動域の改善

SLRは、関節の可動域を向上させる効果があります。膝関節の可動域が広がることで、日常生活や運動時の動作がスムーズに行えるようになります。

★ 血液循環の促進

運動を行うことで血液循環が促進され、関節周囲の栄養素や酸素が供給され、老廃物が排出される効果が期待されます。これにより、関節の健康維持が図られます。

仰向きに寝て膝を直角で曲げお尻を浮かせヒップリフトを行い、そこから片足を伸ばしてSLRを行う手法は、変形性膝関節症のケアにおいて筋力強化や関節の安定性向上に効果が期待される手法です。

ケア⑦

【トータルケアラボラトリー】で行われる『変形性膝関節症のケア』の7つ目の方法に、「椅子に座位で腰かけ、膝を曲げた状態から両足を伸ばす」という手法があります。筋力強化や関節の可動域改善に効果が期待されます。

【手技のやり方】

★ 準備

椅子に座り、背中をしっかりと立てます。両足は床にしっかりとつけ、膝を曲げます。このとき、膝が床と平行になるように調整します。

★ 両足を伸ばす。

両手を椅子の腰掛けにしっかりと掴み、膝を曲げた状態から両足をゆっくりと伸ばします。この際、膝を完全に伸ばし、つま先を天井に向けるようにします。

★ 姿勢の維持

背中をしっかりと立てたまま、両足を伸ばした姿勢を数秒間維持します。このとき、体幹をしっかりと安定させ、バランスを保ちます。

★ 伸ばした状態を維持

伸ばした状態を数秒間維持した後、ゆっくりと元の姿勢に戻します。膝を曲げ、床に足をつけます。

★ 繰り返し

必要に応じて、手技を繰り返します。通常、1回のセッションで数回の手技が行われることが多いですが、その回数や頻度は状態や応答に応じて調整されます。

【効果】

★ 大腿四頭筋の強化

この手法は、大腿四頭筋を特に強化する効果が期待されます。大腿四頭筋は膝関節の安定性を支える重要な筋肉であり、筋力の強化によって膝関節の負担を軽減し、痛みの軽減や機能改善に繋がります。

★ 膝関節の可動域の改善

膝を曲げた状態から両足を伸ばすことで、膝関節の可動域が向上します。特に、関節周囲の筋肉や靭帯の伸展が促進され、膝関節の可動域が広がります。これにより、日常生活や運動時の動作がスムーズに行えるようになります。

★ バランスと姿勢の改善

椅子に座位で腰かけた状態から両足を伸ばす手技は、体幹の安定性を向上させる効果があります。体幹の安定性が高まることで、姿勢が改善され、全身のバランスが整います。

★ 筋肉の協調性の向上

両足を伸ばす動作は、複数の筋肉を同時に働かせるため、筋肉の協調性が向上します。特に、大腿四頭筋やハムストリングス、腹筋などの筋肉が連動して働くことで、関節の安定性が向上し、痛みや不安定感が軽減されます。

★ 血液循環の促進

運動を行うことで血液循環が促進され、関節周囲の栄養素や酸素が供給され、老廃物が排出される効果が期待されます。これにより、関節の健康維持が図られます。

椅子に座位で腰かけ、膝を曲げた状態から両足を伸ばす手技は、変形性膝関節症のケアにおいて筋力強化や関節の可動域改善に効果が期待される手法です。

『健康管理士』鳥飼のまとめ

今日の記事では、『健康管理士』の鳥飼が、『変形性膝関節症』に焦点を当てて、その原因やケア方法について詳しく解説しました。

一般的には高齢者に多いと考えられてきた『変形性膝関節症』ですが、近年では若年層でもその影響が増加しています。特に筋力不足や過度の運動、肥満などが原因として挙げられています。

『変形性膝関節症』の評価には、徒手的評価方法が重要です。これには、関節の可動域や筋力、痛みの程度などが含まれます。運動療法士が行うこの評価は、患者の症状や状態を把握する上で重要な役割を果たします。

『変形性膝関節症』の痛みは、患者にとって重要な問題です。痛みの評価には、VAS(Visual Analog Scale)やNRS(Numeric Rating Scale)などが用いられます。また、ケア方法としては、運動療法や徒手療法などが有効です。

この記事では、【トータルケアラボラトリー】で行われる『変形性膝関節症』のケア手法についても詳しく解説しました。指圧やストレッチ、筋力トレーニングなど、様々なアプローチが用いられます。

『変形性膝関節症』は年齢に関係なく影響を及ぼす可能性があり、その評価とケアは患者の生活の質を向上させるために重要です。

徒手的評価や痛みの評価は、正確な診断と効果的な治療計画の立案に役立ちます。

また、適切なケア手法を行うことで、症状の軽減や機能の改善が期待されます。

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