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ダイエットするから『プロテイン』は飲んだ方がいいですか?の答え

【著者 パーソナルトレーナー・健康管理士・健康管理能力検定1級 鳥飼 祥秋】

まずは、こちらの動画を見てください。

参考:腎臓内科アサモリ【腎臓病を正しく知るチャンネル】

ダイエット指導をしていると、『プロテインを摂取した方がいいでしょうか?』よく質問されます。

確かに、『プロテイン』はダイエットに良さそうなイメージがありますし、多くの方が愛用されています。

また、『プロテイン』に関する情報も豊富です。

しかし、実際には、『プロテイン』を摂取するべきかどうかは簡単には答えられません。

なぜなら、『プロテイン』が一部の人にはダイエットに効果的な場合もあれば、健康を害する可能性もあるからです。

ダイエット指導の際には、その人の血液検査『eGFR』の値を確認します。

この値を見ないと、『プロテイン』の摂取が適切かどうか判断することができません。

今回の記事では、『プロテイン』を摂取するべきかどうかを判断するための解説を行っていきます。

『トータルケアラボラトリー』では、
【健康管理士資格保有者】【トレーナー資格保有者】があなたの健康、ダイエット、美容についてサポートさせていただきます。

【統合予防医療】【フィットネス】コラボさせた『パーソナルトレーニングジム』です。

【健康管理士】であり、【トレーナー】でもある『鳥飼』が情報をブログにて配信しています。

是非、過去の記事も参考にしてください。

ダイエットに『プロテイン』

プロテインのメイン成分であるタンパク質はダイエットにおいては基本的な栄養素だと考えます。

筆者は、残念ながら身体が受け付けないので飲みません。

お腹壊しやすいんです。(笑)

お腹壊しやすい人のための飲み方のコツもあるのですが、それはいつかの機会に解説したいと思います。

さて、【タンパク質】について解説します。

【タンパク質】は、体内で様々な機能を担っています。

私たちの身体は、細胞や組織の構造や修復、免疫システムの維持などのために【タンパク質】を必要とします。

特にダイエット中は、体重を減らしながらも筋肉を維持したり、運動による身体の負担を軽減するために、十分なプロテイン摂取が不可欠です。

『プロテイン』は満腹感を促進し、食事からのカロリー摂取を制御するのに役立ちます。

【タンパク質】は消化される際に胃で長時間滞在し、消化吸収に時間がかかるため、食事後の満腹感が持続します。

このため、プロテインを摂取することで、食欲のコントロールがしやすくなり、間食や食べ過ぎを防ぐことができます。

さらに、『プロテイン』は代謝を高める助けにもなります。

【タンパク質】を消化・吸収するためには、体内でエネルギーが消費されます。

このプロセスは熱産生を促進し、基礎代謝率を向上させる効果があります。

その結果、プロテインの摂取によって、脂肪の燃焼が促進され、ダイエット効果が高まります。

また、プロテインは筋肉の成長と修復に不可欠な栄養素です。

ダイエット中は、カロリー制限や運動によって筋肉が分解されやすくなりますが、適切なプロテイン摂取によってこの筋肉の分解を防ぐことができます。

さらに、プロテインは運動後の筋肉の修復を助け、筋肉量の維持や増加に貢献します。これにより、ダイエット中でも筋肉量を保ち、リバウンドを防ぐことができます。

また、プロテインは血糖値の安定化にも役立ちます。

【タンパク質】は糖や脂肪と比較して、血糖値の急激な上昇を抑える効果があります。

食事中にプロテインを摂取することで、血糖値の急激な上昇を防ぎ、インスリンの過剰分泌を抑制することができます。

血糖値が急上昇すると、インスリンの分泌量が増えます。

インスリンの分泌量は、そのまま脂肪が増える量です。

つまり、太ります。

【インスリン】が、このような血糖値の安定させてくれることはダイエットにはありがたいことです。

食欲や体重管理に役立ち、ダイエットの成功につながります。

さらに、プロテインは骨の健康にも重要です。

【タンパク質】は、骨の主要な成分であるコラーゲンの合成に必要不可欠です。

ダイエット中は、カロリー制限や栄養不足によって、骨密度が低下するリスクが高まります。

しかし、適切なプロテイン摂取によって骨の健康を維持し、骨粗鬆症などの疾患を予防することができます。

ダイエットで『タンパク質』が足りないと

先述した通り、【タンパク質】は身体の構造を支えるために重要な役割を果たしています。

筋肉、骨、皮膚、内臓など、身体のほとんどの部分はタンパク質から構成されています。

ダイエット中に十分なタンパク質を摂取しないと、これらの組織や器官の機能が低下し、健康への影響が出ます。

特に筋肉はタンパク質から構成されており、タンパク質が不足すると筋肉量が減少し、筋肉の機能が低下します。

これにより、身体の基礎代謝率が低下し、エネルギー消費量が減少します。

結果として、体脂肪が増加しやすくなり、ダイエットの効果が低下します。

また、【タンパク質】は食事から摂取した栄養素を体内で分解し、必要な場所に輸送する役割も果たしています。

タンパク質が不足すると、栄養素の吸収や利用が十分に行われず、身体全体の栄養バランスが乱れます。

これにより、免疫機能の低下代謝の低下体力の低下などの問題が起きます。

さらに、タンパク質が不足すると食べ過ぎが起きたり、インスリンの過剰分泌で太りやすくなったりします。

『プロテイン』を飲んでいけない人がいる

プロテイン飲料は、多くの人にとって便利で手軽なタンパク質補給の手段として広く利用されています。

先述した通り、ダイエットにもいいとされています。

過剰な摂取特定の健康状態を持つ人にとっては、プロテイン飲料の摂取が腎臓や健康に悪影響を及ぼします。

『腎臓』や『eGFR』などを含めた医学的な観点から飲んでいいのか、飲む量はどのくらいがいいのかを決定する必要があります。

基礎知識としてまず、【プロテイン飲料】には高濃度のタンパク質が含まれています。

健康な成人は適切な量のタンパク質を摂取しても、腎臓に負担をかけることはありません。

しかし、腎臓が正常に機能していない場合や生まれつき腎臓が弱いかは世の中に多くいます。

みなさんの血液検査の結果を見させていただいている【健康管理士】からいわせていただくと、みなさんの想像以上にいます。

このような人の場合、プロテインによるタンパク質摂取によって腎臓に負担がかかります。

『腎臓』は、血液中の老廃物余分な水分ろ過して排泄する役割を担っています。

タンパク質の代謝によって生成される窒素は、腎臓にとって特に負担がかかる物質です。

窒素化合物は、毒として体内に残ると尿毒症に繋がります。

『尿毒症』は、命を脅かす怖い病気です。

実際に、近年ではダイエットブームに合わせて尿毒症患者が増えています。

タンパク質摂取によって、腎臓が余分な窒素を処理する必要が生じ、腎臓の負担が増大します。

これにより、腎臓の機能が低下します。

尿毒症の他にも、腎臓疾患や腎不全のリスクが高まります。

では、どんな人がプロテインを飲んでいいのか、または飲まない方がいいのか。

その評価を【健康管理士】や【トレーナー】はしなくてはいけません。

そこで、腎臓機能を評価する指標として、eGFR(推定糸球体ろ過量)を使います。

『eGFR』は、腎臓が1分間にろ過する血漿の量を推定したものです。

腎機能の評価に広く使用されています。

健康な成人の『eGFR』通常 90以上であり、90未満の値は腎機能が低下しはじめていることを示します。

【トータルケアラボラトリー】では『eGFR』が 90未満だとプロテインはお勧めしていません。

プロテイン飲料を摂取する際には、腎臓機能が低下している人慢性的な腎臓疾患を持つ人お勧めできません。

『eGFR』90未満の方がタンパク質を摂取すると、腎臓のダメージを加速させる可能性があります。

『eGFR』が低下している人は、腎臓に負担をかけることなく、適切なタンパク質摂取量を把握する必要があります。

そのため、タンパク質を摂取する際には、腎臓の機能を考慮し、適切な量を把握し、摂取することが重要です。

特に、腎臓機能が低下している場合腎臓疾患を持つ場合には、適切な摂取量やタイミングを決定することが重要です。

『プロテイン』から出る「窒素化合物」を無害へ

『腎臓』は、体内の老廃物や余分な物質を排泄し、体液のバランスを維持する重要な臓器です。

その機能が、腎臓による濾過です。

腎臓の濾過メカニズムは、主に腎単位と呼ばれる機能単位によって行われます。

腎単位は、糸球体と尿細管からなり、血液からの濾過と再吸収を担当しています。

濾過は、腎臓の最小機能単位である糸球体で行われます。

糸球体は、糸球体ろ過膜と呼ばれる特殊な構造を持ちます。

この『ろ過膜』は、血液中の成分を選択的に濾過する役割を果たします。

血液中の水分、溶質、および小さな分子は、ろ過膜を通過して糸球体の内部に移動します。

一方、大きな分子や細胞は通過できず、血液中に保持されます。

この濾過された液体は、糸球体から出て尿細管へと移行します。

尿細管では、再吸収と分泌が行われます。

『再吸収』は、体内で必要な物質や水分を再び血液中に戻すプロセスです。

尿細管の細胞は、再吸収する物質を選択し、血液中に戻すために吸収します。

これにより、体内の水分や電解質のバランスを維持し、有用な物質を体内に保持します。

一方、『分泌』は、体内に不要な物質や老廃物を尿に排泄するプロセスです。

尿細管の細胞は、血液中から不要な物質を選択し、尿に排泄するために分泌します。

これにより、体内の老廃物や余分な物質が排泄され、体液のバランスが維持されます。

腎臓の濾過機能を評価するために使用する指標が、eGFR(推定糸球体ろ過量)です。

eGFRは、1分間に腎臓がろ過する血漿の量を推定する指標です。

eGFRは、血中のクレアチニン濃度や年齢、性別などの要因を考慮して計算されます。

健康な成人の『eGFR』通常 90以上であり、90未満の値は腎機能が低下していると考えます。

窒素化合物は、タンパク質代謝によって生成される老廃物です。

タンパク質が体内で分解されると、アンモニアや尿素などの窒素化合物が生成されます。

これらの窒素化合物は、腎臓によって血液中からろ過され、尿中に排泄されます。

窒素化合物の量は、腎臓の機能や体内のタンパク質代謝の状態を反映します。

したがって、腎臓の濾過メカニズムは、血液中の成分を選択的に濾過し、体内の老廃物や余分な物質を排泄する重要なステップです。

『eGFR』『窒素化合物』などの指標を使用して、腎臓の機能を評価し、プロテインを飲んでいいのかを把握することが重要です。

また、腎臓の健康を維持するためには、バランスの取れた食事適切な水分摂取などの生活習慣が重要です。

『eGFR』が 90未満の人はどうすればいい?

『eGFR』 90未満の人には、腎臓の機能が低下しており、プロテイン飲料の摂取は避けるべきです。

代わりに、ダイエットに役立つ方法として、食事、運動、および適切なサプリメントの摂取について医学的な観点から考えていきます。

『eGFR』90未満の人にとって、食事は特に重要です。

タンパク質はダイエットに欠かせない栄養素ですが、腎臓の負担を軽減するために、タンパク質源を工夫する必要があります。

魚や鶏肉などの低脂肪の動物性タンパク質や、大豆製品などの植物性タンパク質を摂取しましょう。

また、重度の腎臓疾患でない限り果物や野菜、穀物などの食物繊維を豊富に摂取し、消化をサポートします。

また、適度な運動はダイエットや健康維持に不可欠です。

運動は基礎代謝を高め、脂肪燃焼を促進します。

また、筋力トレーニング筋肉量を維持し、代謝を向上させる効果があります。

『eGFR』90未満の人でも、適切な種類と量の運動を行うことで、健康的なダイエットをサポートすることができます。

ただし、過度な負荷や激しい運動は避け、身体に無理なく行うことが重要です。

『eGFR』90未満の人にとって、プロテインに変わる適切なサプリメントの摂取も重要です。

ダイエットに役立つサプリメントを解説します。

ビタミンDは、骨の健康に重要な栄養素です。

特に、屋内での生活が多い人や日光にあまりさらされない人は、ビタミンDの不足が見られることがあります。

ビタミンDサプリメントを摂取することで、骨密度を維持し、骨折のリスクを低減することができます。

オメガ3脂肪酸は、心血管の健康や炎症の抑制に役立つ栄養素です。

特に、魚油サプリメントからのEPADHAは、心臓病や高血圧のリスクを低減する効果があります。

ダイエット中にも、オメガ3脂肪酸を摂取することで、健康的な脂肪代謝をサポートし、ダイエット効果を向上させることができます。


マルチビタミンサプリメントは、様々なビタミンやミネラルをバランスよく摂取するのに役立ちます。

ダイエット中は栄養バランスが偏りがちなため、マルチビタミンサプリメントを摂取することで、栄養不足を補い、健康的なダイエットをサポートすることができます。

『健康管理士』鳥飼の結論

「ダイエットをする際にプロテインを摂取するのは良いのか?」という質問には、簡単に答えることができません。

その理由は、個々の健康状態や腎機能に応じて、適切な判断が必要だからです。

ダイエットのためにプロテインを摂取する際には、まず血液検査の結果を確認し、腎機能を調べる必要があります。

なぜなら、腎機能に関連する数値であるeGFR(推定糸球体ろ過量)を見ることで、プロテインの摂取が適切かどうかを判断することができるからです。

【トータルケアラボラトリー】では、『eGFR』90未満の方には、プロテイン摂取を控えていただくように勧めています。

これは、腎機能が低下している場合には、過剰なプロテイン摂取が腎臓に負担をかけ、健康を損なう可能性があるためです。

一方、『eGFR』 90以上ある人には、プロテインを摂取していただいています。

つまり、プロテインが「良い」か「悪い」かを単純に決めることはできず、個々の健康状態に応じて適切な対応が必要であるということです。

言い換えれば、プロテインの効果やリスクは、腎機能の状態に大きく依存します。

腎機能が健康な人にとっては、プロテインは有益であり、ダイエットや筋肉増強に役立つ栄養素として摂取することができます。

一方、腎機能が低下している人にとっては、プロテインの摂取は腎臓への負担を増やし、健康リスクを引き起こす可能性があるため、控える必要があります。

このように、ダイエットにおけるプロテイン摂取の適否は、個々の健康状態や腎機能に応じて異なります。

血液検査や専門家の助言を元に、適切な判断を行うことが重要です。

健康な腎機能を維持しながら、効果的かつ安全なダイエットを行うためには、個々のニーズに合わせたアプローチが不可欠です。

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