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パーソナルジムに通うなら知っておきたい「腎臓」と「プロテイン」の話

みなさんこんにちは。
『トータルケアラボラトリー』鳥飼です。
このブログでは、 健康・美容・ダイエット・スポーツにまつわる皆様にとって役立つ情報を発信しています。パーソナルジムでレッスンをしていると、多くの方が同じ質問をしてきます。

Youtubeはこちら過去の記事はこちらにございます。是非アーカイブも見ていってください。

「プロテインは飲んだ方が良いですか?」

この質問に「運動をするならプロテインはタンパク質だから飲んだ方がいいですよ」と
単純に答えられません。

今回は、プロテインを飲んだ方がいいのかを判断できるようになるための情報を記事にしてみようと思います。

1.プロテインの効果

プロテインが、タンパク質であるということを知っている方は多いと思います。
人間は、タンパク質がないと生きていく事ができません。

人間の体の15%~20%はタンパク質で作られており筋肉だけではなく肌や髪、爪、ホルモン、酵素、免疫物質など様々な生命機構を作っています。

また、栄養素の運搬にも役立っています。

グラフを見てください。

タンパク質の摂取量を1946年から2013年まで調査した資料です。

参考.株式会社明治

このグラフを見てわかるのは現代の日本人はタンパク質の摂取量が落ち、70年前の日本人と同等の摂取量になってしまっているということです。

タンパク質摂取量の落ち込む理由としては2つ考えられています。
1つは、21世紀に入り安価で気軽に炭水化物が食べられるようになったことです。
2つめは、痩せ思考が広がり健康維持やダイエットのために高カロリーなお肉を避ける方が増えてきたからです。

では、タンパク質の摂取量の目安を把握してみましょう。

成人男性であれば、50g~65gが必要で、

成人女性であれば、50g~55gが必要であることがわかります。

参考.森永製菓

推奨されるタンパク質量はしっかりと摂取しておきたいところです。

タンパク質がもし、不足してしまうとどんなことが起きてしまうのか確認してみたいと思います。

参考.ファンクショナルダイエット協会

タンパク質が足りなくなると、血液検査でA/G比という値が下がってしまいます。
Aは、アルブミンというタンパク質を表しているのですが、栄養素を運搬する役目を持っています。
アルブミンが不足してしまうと、水分が血管外に漏れ出てしまい血管に戻らなくなるためむくみの原因になります。
また、筋肉の構成原料でもあるタンパク質が不足することで筋肉量が低下し、QOLの低下が心配されます。
筋肉が足りなくなることで、基礎代謝量も減少して太りやすくなってしまうかもしれません。
ほかにもタンパク質が構成している、爪や肌、髪の毛がもろくなってしまい美容にとってもデメリットが大きそうです。
免疫力が低下したり、ホルモン不順になり精神的に不安定になるなど健康阻害リスクも高まってしまいます。
タンパク質は、しっかりと食事からも摂取したいところです。

そんなタンパク質を手軽に摂取できるアイテムがプロテインではないでしょうか?

参考.週刊食品

プロテインをはじめとするタンパク質補給商品の市場規模は年々拡大しています。
2010年には618億円だった市場規模も、2020年には1880億円に膨らみました。
それほど手軽にタンパク質を摂取することにニーズがあるのだと思います。

2.プロテインを飲んではいけない場合

タンパク質が不足することは健康にとっても美容にとっても、よくないことだと理解できたと思います。
そして、手軽に不足しがちなタンパク質を摂取できるタンパク質補給商品が人気があることもご紹介しました。
手軽にタンパク質を摂取できるからこそ、考えておきたいトピックがあります。

「プロテインは、全員にとって好影響なのか?」

ということです。

私がパーソナルジムで指導をしていると、この問題に結構な確率でぶつかります。
血液検査の結果次第では、タンパク質を多くとることが悪影響を及ぼすことがあることを知っていただけたらと思います。
それは、水分を摂取することが苦手な方や、タンパク質を過剰に摂取している方は
今から解説するリスク該当者にあたる可能性がありますので良く把握してください。

私たちの体は合成は肝臓で、老廃物の排出は腎臓で行われます。
体にとって悪い毒素を腎臓は濾過して、アンモニアや尿素に変換して尿として排出する仕組みです。
よく、大切なことを「肝心」なことだと言います。
肝心というのは、肝臓と腎臓の肝腎からきた言葉です。
それほどこの2つの臓器は、生命維持のために必須の臓器なのです。
もし、腎臓が傷つき、毒素のろ過機能が悪くなると毒素が体を回ってしまいます。
これを尿毒症というのですが、毒素が濾過できないと人間は死んでしまいます。
そこで、濾過ができなくなった方は機械をつなぎ濾過を機械に頼って行います。

これが人工透析です。

人工透析を行う方は、障がい者1級と認定を受けるため医療費は無料になります。

では腎臓はどのくらい悪くなりやすいのかを見ていきましょう。

表を見てください。

30代以降では、年齢とともに腎臓を悪くしている方が多いことがわかると思います。

参考.東京女子医科大学病院

この表は人工透析を受けている人数を示しています。

年々増加していることがわかります。

日本人は腎臓を壊しやすく、人工透析を受けている人数がとても多い国なのです。

そこで、腎臓を壊して尿毒症になって死んだり、人工透析にならないようにリスクは避けていきたいものです。

腎臓を悪くしてしまうリスクとして2つ挙げることができます。

まず、1つめは水分摂取量を増やしていく事です。

脱水状態が続くと腎臓に負担がかかりやすくなります。

濾過がうまくいかなくなる危険もありますので、1日2Lの水分摂取を心がけましょう。

参考.東京女子医科大学病院

2つ目は、腎臓に負担をかけてしまうことがタンパク質の過剰摂取です。

特に、人工的に作られたタンパク質補給商品には食品に含まれているよりも、多くのタンパク質が含まれています。

腎臓は、濾過することに疲れてしまい、機能障害に陥ることがあります。

不自然な量のタンパク質摂取は生命にかかわることなのでやめましょう。

基準値を守り、運動される方でもできれば食品から摂取を心がけたいところです。

腎臓が数値が悪い方や腎臓病に既に、罹患している方は、食品からのタンパク質も制限されます。
一般的にプロテインやアミノ酸を飲んでいる方で健康被害を防ぐ方法はないのでしょうか?
私はお客様の指導をしている際に、パーソナルジム内で血液検査のデータを頂いて判断します。
判断材料は、血液検査で採用されている項目によって多少影響を受けてしまいますが、腎臓の数値を見ています。

私は、できることなら尿検査の「尿アルブミン」の数値を観察したいと思っています。

尿アルブミンは非常に有効な観察指標になりますが、医療の世界の医師たちはそこまで重要視していない現状があり、検査でも数値として採用されていることは稀です。
ほとんどの場合、腎臓の数値は血清クレアチニンを観察すれば事足りると医師は考えています。
それは血清クレアチニンが異常値であれば腎臓の治療が必要だと判断しやすいからです。

しかし、私は予防と回復のプロです。

治療のレベルまで悪化してしまうと意味がないのです。
治療のレベルまでの間に悪化の前兆を発見しないといけません。

その前兆となるのが尿アルブミンなのです。

参考.赤もり内科

3.ナチュラルトレーニーとタンパク質

私は、トレーニングをしている方にナチュラルトレーニーになっていただきたいと考えています。

ナチュラルトレーニーとは、サプリメントを一切使わずに、自然な食品からすべての栄養を摂取していく事です。
先ほども述べた通り、食品からのタンパク質摂取量は近年減少傾向にあります。
タンパク質補給商品が売り上げを伸ばす中、人工透析患者の数も右肩上がりになってきています。
これは何も、プロテインやアミノ酸が原因になっているということが言いたいわけではありません。

根拠もないことは言えません。

しかし、私は是非健康的な食事からタンパク質を摂取していただきたいと思っています。

タンパク質も含めたことですが、サプリメントを摂取し始めるとそもそもの食事のテクニックがなくなる方が多い気がします。
野菜から食べて、おかずは汁物と、炭水化物は最後に食べていくという食事法や
三角食べを行い、口内調理で減塩食をおいしく食べていく方法。
精進料理で器の数や量を守り、食事に感謝をしながら食べていく方法。
様々な目的によって食事法は多様にあります。
その中でも、トレーニングをされる方にはその目的に合わせた食事法があるはずです。
その目的のために食事の仕方を考えて食べるものを決めていく。
舌が喜ぶものをおいしいと感じるのか。
健康的で体が喜ぶものをおいしいと感じるのか。
それは食べている本人の価値観によって変わっていくはずです。

4.まとめ

いかがでしたでしょうか?

健康ブームの訪れとともに、飲めば効果が出ると思って何気なくプロテインを飲んでいる方が多いような気がします。

しかし、実際は自分の体の状態を把握したうえでプロテインを飲むという選択が正しいのかどうかを判断していきたいですね。

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