【著者 パーソナルトレーナー・健康管理士・健康管理能力検定1級 鳥飼 祥秋】
まずは、こちらの動画を見てください。
電撃ネットワークの南部虎弾さんが72歳で亡くなりました。
2024年1月20日午後11時55分、脳卒中のため、死去されました。
実は南部虎弾さんはダチョウ倶楽部の初代リーダーなんです。今の人は知らない方も多いかもしれません。
72歳没。亡くなった日は、ダチョウ倶楽部のメンバー仲間であった上島竜兵の誕生日でもあり、深く悲しまれた方も多いことだと思います。
心からお悔やみ申し上げます。
南部虎弾さんと言えば、筆者の中では人間ポンプおじさんの芸でピラニアを飲んだことが子どもながらにゲラゲラ笑っていました。
今考えると、本当に危険ですよね。真似するのは、やめましょう。
南部虎弾さんの病歴は長く、糖尿病、心不全、腎不全、脳卒中と病と幾度も戦ってこられました。
今日は、そんな南部さんの死因ともなった脳卒中について考えていきたいと思います。
トータルケアラボラトリーでは健康管理士資格保有者とトレーナー資格保有者があなたの健康、ダイエット、美容についてサポートさせていただきます。
統合予防医療とフィットネスをコラボさせたパーソナルトレーニングジムです。
健康管理士であり、トレーナーでもある鳥飼が情報をブログにて配信しています。
是非、過去の記事も参考にしてください。
脳卒中とは
脳卒中とは、脳の血管に異常が生じることで、脳の血流が阻害される状態です。。
これにより、脳に酸素や栄養が適切に供給されず、脳細胞が障害を受けるか死亡する可能性が高まります。脳卒中は、急性期の発作的な症状から、その後の回復期までさまざまな段階があります。
主な脳卒中の原因には、2つあります。
①脳梗塞(のうこうそく)
脳の血管が血栓や動脈硬化によって閉塞され、血流が遮断される状態です。血流が途絶えた部分の脳組織は酸素不足に陥り、梗塞(壊死)が生じます。
②脳出血(のうしゅっけつ)
脳内の血管が破裂して脳の周囲に血液が漏れる状態です。脳組織は直接的な衝撃や血液の圧力によって損傷を受け、機能障害が生じます。
脳卒中の症状は、被害を受けた脳の部位により異なります。
症状
①突然の強い頭痛
②言語障害や言葉の理解困難
③筋肉のしびれや麻痺
④顔や手足の片側が動かない
⑤平衡感覚の喪失やめまい
脳卒中は緊急の医療対応が必要であり、早期の治療が重要です。
治療方法は急性期では血栓溶解薬や手術が行われることがあります。
予防には、生活習慣の見直しや高血圧、糖尿病、高コレステロールなどのリスク因子の管理が重要です。また、定期的な健康診断や医師の診察を受け、早期に異常を発見し対応することも予防の一環となります。
脳卒中の原因
脳卒中の原因は生活習慣がリスクになることが多いので、生活習慣の改善が予防につながります。
①高血圧(Hypertension)
生活習慣の影響: 高塩分の食事や過度なアルコール摂取、運動不足が高血圧の原因となります。健康な食事と運動、アルコールの適量摂取は高血圧の予防に寄与します。
②糖尿病(Diabetes):
不健康な食生活: 高い糖分や飽和脂肪酸を多く含む食事が、肥満や糖尿病のリスクを高めます。バランスの取れた食事と適切な運動は、糖尿病の発症を予防します。
③高コレステロール(Hypercholesterolemia):
脂質の摂取: 高脂肪な食事やトランス脂肪酸が多く含まれる食品は、血中のコレステロールを上昇させます。心臓血管系の健康を考え、飽和脂肪酸やトランス脂肪酸を制限し、健康な脂質を摂取することが重要です。
④喫煙(Smoking):
ニコチンの影響: 喫煙は血管を収縮させ、血栓や塞栓の発生を促進します。また、一酸化炭素などの有害物質が血液中の酸素供給を減少させ、動脈硬化を進行させる可能性があります。禁煙は脳卒中のリスクを軽減する重要な手段です。
⑤運動不足:
身体活動の不足: 適切な運動がないと、肥満や高血圧、糖尿病のリスクが上昇します。運動は血行を改善し、心臓や血管の健康を保つのに役立ちます。
これらの生活習慣に気を付け、健康なライフスタイルを維持することは、脳卒中のリスクを低減し、全体的な健康を維持する上で重要です。健康な生活習慣を築くことが予防策として有益です。
脳卒中の予防
脳卒中の予防のためには、健康的な生活習慣を確立することが重要です。
①健康な食生活
バランスの取れた食事: 豊富な果物、野菜、全粒穀物、健康な脂肪(オメガ-3脂肪酸)を含む食品を摂取し、飽和脂肪酸やトランス脂肪酸を制限します。
②塩分の摂取の制限
高塩分の食事は高血圧を引き起こす可能性があるため、塩分摂取を抑えます。
③適切な体重の維持
バランスの取れた食事と運動: 適度な運動とバランスの取れた食事で体重を管理し、肥満を予防します。肥満は高血圧や糖尿病などのリスク因子を増加させます。
④運動
有酸素運動の継続が大切です。散歩、ジョギング、水泳などの有酸素運動を週に数回行うことは、心臓血管系の健康を維持し、脳卒中のリスクを低減します。
⑤筋力トレーニング
全身の筋力トレーニングも含め、身体全体の健康を促進します。
⑥禁煙
タバコに含まれる有害物質が血管を収縮させ、血栓や動脈硬化を引き起こす可能性があるため、喫煙を避けましょう。
⑦適度なアルコール摂取
過度なアルコール摂取は高血圧や脂質異常症を引き起こす可能性があるため、健康な範囲でのアルコール摂取に留めます。
⑧ストレス管理
マインドフルネス、ヨガ、深呼吸などのリラックス技術を取り入れ、ストレスを軽減します。
⑨定期的な健康診断
定期的な医師の診察: 高血圧、糖尿病、高コレステロールなどのリスク因子を早期に発見し、適切な管理を行います。
これらの生活習慣を組み合わせて実践することで、脳卒中のリスクを低減することが期待されます。
脳卒中を避けるための有酸素運動
運動指導士が脳卒中を予防するために提案する有酸素運動は、心臓や血管の健康を促進し、全身の血流を改善することを目的としています。
①ウォーキング
適切なペースでのウォーキングを目指し、週に150分以上の有酸素運動を心がけます。
ウォームアップとクールダウンは、ウォーキングの前後に軽いストレッチやウォームアップ、クールダウンを行います。
②ジョギング
初めてジョギングを始める場合、ウォーキングとジョギングを交互に行いながら徐々にペースを上げていくプログラムを提案します。
適切なシューズの選定: ジョギングには足への負担がかかりますので、適切なシューズの選定と足のトラブルに注意します。
③サイクリング:
屋外または室内サイクリング: 屋外でのサイクリングや室内サイクリングマシンを活用し、心拍数を適切に保ちながら行います。
ランニングとの組み合わせ: サイクリングとランニングを組み合わせることで、全身の筋力と持久力を向上させます。
④水泳
水中での有酸素運動は関節に負担がかからないため、脳卒中予防の有酸素運動として適しています。
泳ぎのスタイルのバリエーション: ブレストストローク、クロール、バタフライなど様々な泳ぎのスタイルを取り入れ、全身の筋肉をバランスよく鍛えます。
⑤エアロビクスやダンス
楽しさと有酸素運動を組み合わせるエアロビクスやダンスは楽しみながら行える有酸素運動であり、リズムに合わせた動きで心肺機能を向上させます。
⑥エクササイズクラス
専門クラスへの参加はグループでエクササイズクラスに参加し、指導者の指導のもとで正しいフォームや運動の技術を身につけます。
運動指導士は個々の健康状態やフィットネスレベルに合わせて、安全で効果的な有酸素運動プログラムを提案します。運動計画を立てる際にはそれらの情報を考慮することが大切です。
脳卒中を避けるには水泳
水泳が脳卒中予防に役立つ医学的な根拠はいくつもあります。
①関節への負担の軽減
水の中での運動は、体重をサポートする水の浮力により関節にかかる負担が軽減されます。これにより、水中での動きが地上での運動よりも関節へのストレスが少なくなります。特に高齢者や関節の問題を抱える人にとって、水泳は負担の少ない有酸素運動となります。
②心臓血管機能の向上
水泳は全身の筋肉を効果的に使います。特に大きな筋肉群である脚や背中、腕を使うことで心臓血管機能が向上し、心拍数や血圧の調整が促進されます。良好な心臓血管機能は、脳卒中のリスクを低減する要因となります。
③血行の促進と循環改善
水泳は全身に均等な抵抗をかけ、心臓は血液を全身に効果的に送り込む必要があります。この過程により、血行が促進され、結果として循環が改善します。良好な血行は脳に酸素や栄養を適切に供給し、脳機能を維持するのに役立ちます。
④全身の筋力向上と柔軟性の向上
水中では抵抗がかかるため、水泳は全身の筋力を向上させるのに効果的です。また、水の中で行うストレッチや動作により柔軟性も向上します。全身の筋力と柔軟性がアップすることで、バランス感覚や姿勢が改善し、脳卒中の予防に役立ちます。
水泳は運動全体に及ぶ多くの利点を提供し、特に関節への負担が軽減されることから、脳卒中予防に適していると言えます。
脳卒中を避ける筋トレ
筋力トレーニングが脳卒中予防に役立つ医学的な根拠はあります。
①基礎代謝の向上と体重管理
筋肉量が増加すると、基礎代謝が向上します。これは安静時でも体がエネルギーを使用する能力が増すことを指します。基礎代謝の向上は体重のコントロールに役立ち、肥満を防ぎます。肥満は高血圧や糖尿病など脳卒中のリスク因子となります。
②血圧の調整
筋力トレーニングは全身の血管にかかる負担を軽減し、心臓が血液を押しやすくする助けとなります。これにより、血圧が適正な範囲に維持され、高血圧による脳卒中のリスクが低減します。
③炎症の軽減
筋力トレーニングは体脂肪の減少と関連しています。適切な体脂肪レベルの維持は、慢性的な炎症を軽減する助けとなります。炎症は動脈硬化の進行を促進し、これが脳卒中のリスクを高める可能性があります。
④インスリン感受性の向上
筋力トレーニングはインスリン感受性を向上させ、血糖値の調整に寄与します。糖尿病は脳卒中のリスクを増加させる要因の一つであり、血糖値の適正な管理が重要です。
⑤脂質体質の改善
筋力トレーニングは脂質プロファイル(コレステロールやトリグリセリドなど)を改善する効果があります。適切な脂質プロファイルは動脈硬化の進行を防ぎ、脳卒中のリスクを低減します。
⑥バランスと協調の向上
筋力トレーニングは体幹や下半身の筋肉を強化し、バランスと協調を向上させます。これにより、転倒や急な姿勢変化からくる事故のリスクが減少し、脳卒中の予防に寄与します。
筋力トレーニングは全身の健康を維持し、脳卒中のリスク因子を減少させる効果があります。
健康管理士、鳥飼の結論
健康管理士の鳥飼です。今回の記事を締めくくりとして、脳卒中に関する総括を述べます。
脳卒中は、その発症リスクが広範であり、誰にでも影響を及ぼす可能性がある病気でありながら、その危険性は生命に直結するほど深刻です。治療が成功しても、その後に悩まされる後遺症の可能性も否定できません。
何よりも大切なのは、脳卒中を予防することです。健康的な生活習慣を築くこと、食習慣を改善し、適切な運動習慣を身に着けていくことが不可欠です。これらのアプローチを通じて、脳卒中のリスクを最小限に抑えることが可能です。
特に、私の立場としてお伝えすると、運動指導士として言えば、水泳と筋力トレーニングが非常に重要です。水泳は関節に負担をかけずに全身の筋肉を使えるため、適度な運動強度と共に心臓血管機能を向上させ、全身の柔軟性とバランスを促進します。一方で、筋力トレーニングは基礎代謝の向上や体重管理、血圧調整など、多岐にわたる健康効果が期待されます。
まとめると、健康な生活習慣と適切な運動を組み合わせることで、脳卒中予防に効果的なアプローチが可能となります。これは短期的なものではなく、継続的な取り組みが必要です。皆さまにとって、健康で充実した日々が続くことを心より願っております。