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脂肪の燃焼に関わるホルモンたちを紹介します

【著者 パーソナルトレーナー・健康管理士・健康管理能力検定1級 鳥飼 祥秋】

脂肪燃焼は専門的な言葉でいうとβ酸化という仕組みによって起こります。このβ酸化は、脂肪をエネルギーとして利用するための重要な仕組みです。
この脂肪の燃焼には多くのホルモンが関わっています。
今日は、この脂肪燃焼に関わるホルモンたちを紹介します。
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 β酸化とは

 β酸化のプロセス

脂肪を燃焼する仕組みをβ酸化と言います。
β酸化は、脂肪が筋肉の中にあるミトコンドリアという場所の中で分解されて、エネルギー源(アセチルCoAという形)に変換されるまでを意味します。
脂肪が分解されて、エネルギー源アセチルCoAという形になった後は、ミトコンドリアのさらに深く、クエン酸回路(TCAサイクル)という場所に入り、最終的にエネルギー(ATPという形)として運動したり生きたりする力に変わっていきます。
このβ酸化は、筋肉だけではなく肝臓でも行われます。
筋肉量が多くて肝臓が健康な人がダイエットには有利です。
逆に筋肉が少なくて肝臓が不健康な人は太りやすいです。

脂肪燃焼

脂肪が燃焼することは、体内に蓄積された体脂肪をエネルギーとして利用するということです。
体脂肪をエネルギーとして燃焼すると体脂肪の減少や代謝の向上に役立ちます。
効率的な脂肪燃焼は、健康的な肝臓を中心とした内臓と、筋肉量に支えられます。

β酸化に関わるホルモン

インスリン

インスリンは膵臓のβ細胞という場所から分泌されるホルモンです。
食事で食べた糖が血管に入ると血糖値を上げ、インスリンはその血糖値を下げる働きを持ちます。
インスリンは脂肪を作る(合成)の仕事も行っています。
血液中の糖質を体脂肪として脂肪細胞に取込み、血糖値を下げます。
そのため、脂肪が分解することを邪魔します。
インスリンが分泌されれば、脂肪の燃焼(β酸化)には逆効果です。
高インスリン状態では、脂肪酸の分解が抑制され、エネルギーとして利用されにくくなります。

グルカゴン

グルカゴンはインスリンの対となるホルモンで、膵臓のα細胞という場所から分泌されます。
お腹が空腹な時など低血糖時にグルカゴンは分泌が増加します。
低血糖時は力が出ないため、肝臓に蓄えられている糖質(グリコーゲン)を分解して力に変えます。
また、筋肉などのタンパク質を分解して糖質に変換します。(糖新生)
また、グルカゴンは脂肪細胞に作用して脂肪を分解します。
そして、分解された脂肪は遊離脂肪酸という形に変わって血液中に流れていきます。
遊離脂肪酸は燃焼しやすくなった脂肪の形のことで、脂肪の燃焼(β酸化)に向かって進んでいきます。
グルカゴンが分泌されればダイエットは進んでいきます。

アドレナリンとノルアドレナリン

アドレナリンとノルアドレナリンは副腎髄質という場所から分泌されるカテコールアミンというホルモンです。
ストレスや運動によって分泌されます。
これらのホルモンは脂肪細胞内のホルモン感受性リパーゼという酵素を元気にします。
ホルモン感受性リパーゼは元気になると脂肪を分解します。
脂肪が分解されると遊離脂肪酸となって燃えやすくなり、脂肪の燃焼(β酸化)が促進されます。

レプチン

レプチンは脂肪細胞から分泌されるホルモンです。
エネルギー摂取と消費のバランスを調整します。
高脂肪食などで脂肪細胞が増加すると、レプチンの分泌が増加し、食欲を抑えます。
レプチンは、脂肪の分解を促進し、β酸化を助けます。
レプチンが正常に分泌されることがダイエットのカギになります。

グレリン

グレリンは胃から分泌されるホルモンです。
グレリンは空腹感の原因です。
食事を摂取するとグレリンの分泌が減少し、お腹が満たされます。
空腹時にはグレリンが増加し、お腹がすきます。
そして、エネルギー摂取を促します。
グレリンは直接的にはβ酸化に関与しません。
食欲調節を通じてエネルギー代謝に影響を与えます。

まとめ

脂肪燃焼(β酸化)は、脂肪をエネルギーに変換することです。
これには多くのホルモンが関わっています。
脂肪の分解や代謝の向上などのためには、適切な運動、栄養バランスの取れた食事、ストレス管理が必要です。
これらを頑張ることで、健康的な体重管理と効率的なエネルギー代謝が実現します。