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身体の歪みの評価ガイドライン

【著者 パーソナルトレーナー・健康管理士・健康管理能力検定1級 鳥飼 祥秋】

まずは、こちらの動画を見てください。

日々の体調は、時に身体が重たく感じたり、痛みを伴ったりして変化します。

この身体の変化には様々な要因が関与しており、特に身体が抱える課題がある場合、その影響はより顕著になります。

例えば、運動不足や姿勢の悪さ、怪我などが挙げられます。

これらの課題があると、身体が正常に機能することが難しくなります。

その結果、日常生活に支障をきたしたり、痛みや不快感を感じたりすることがあります。

健康な生活を送るためには、身体を自由に動かすことが非常に重要です。

身体の柔軟性や動きの範囲が十分でないと、日常生活や運動、スポーツなどでのパフォーマンスが低下します。

また、運動不足や同じ姿勢を長時間続けることは、筋肉や関節に負担をかけ、様々な健康問題を引き起こす原因となります。

身体を思い通りに動かすためには、骨格の状態を正しく評価することが欠かせません。

骨格の評価には、身体の姿勢や歪みを見極めることが含まれます。

正しい姿勢は、身体のバランスを保ち、筋肉や関節に均等な負荷をかけることができます。

一方、歪んだ姿勢や骨格の不良は、筋肉の不均衡や負担の偏りを引き起こし、身体の機能を低下させる原因となります。

骨格の評価が重要な理由は、その結果に基づいて適切なケアやトレーニングのプランを立てるためです。

身体の状態を正確に把握することで、個々の問題に合わせた対処法や改善策を提案することができます。

例えば、姿勢の歪みが原因で腰痛が起こっている場合、特定の筋肉のストレッチや強化を行うことで、痛みの軽減や再発の予防が可能です。

また、運動パフォーマンスの向上を目指す場合も、骨格の評価に基づいたトレーニングプランが効果的です。

では、具体的にどのようにして骨格の評価を行うのでしょうか?

まず、身体のチェックが必要です。

身体の姿勢や動きを評価し、問題を特定します。

また、姿勢まで分析することもあります。

次に、特定された問題に対する具体的な対策が立てられます。

これには、ストレッチや筋力トレーニング、姿勢矯正法などが含まれます。

個々の状況に合わせて最適な方法を提案し、指導します。

また、日常生活での姿勢や動作の改善についてもアドバイスを行います。

デスクワークをする人には、適切なデスクの高さや椅子の使い方、定期的なストレッチや休憩の取り方などが重要です。

トレーニングやケアの効果を評価し、必要に応じてプランを修正することも大切です。これにより、持続的な改善を促進し、健康な身体を維持することが可能になります。

『トータルケアラボラトリー』では、
【健康管理士資格保有者】と【トレーナー資格保有者】があなたの健康、ダイエット、美容についてサポートさせていただきます。

【統合予防医療】と【フィットネス】をコラボさせた『パーソナルトレーニングジム』です。

【健康管理士】であり、【トレーナー】でもある『鳥飼』が情報をブログにて配信しています。

是非、過去の記事も参考にしてください。

姿勢評価の重要性

姿勢の評価は、健康や身体機能の改善において非常に重要です。

特に、骨格アライメントという手法を用いることで、身体の歪みや姿勢の問題を的確に把握し、適切なケアやトレーニングプランを立てることが可能です。

この方法は、身体のバランスを整え、機能的な動きを促進するために利用します。

まず、骨格アライメントを理解するために、身体の基本的な構造を考えてみましょう。

人間の身体は、骨格と筋肉、そしてそれらを支える結合組織から成り立っています。

健康な身体は、適切な姿勢を維持し、骨格の各部位が適切な位置にあり、バランスの取れた状態であります。

しかし、日常生活や姿勢の悪化、怪我や疾患などが理由で、身体のバランスが崩れ、骨格が歪むことがあります。

ここで骨格のアライメントが重要になります。

骨格のアライメントは、身体の骨格の配置や位置を正確に評価し、その歪みや不均衡を把握し、修正する役に立ちます。

改善プログラムは身体全体の詳細なチェックと分析に基づいて行われるべきです。

ここからは、トータルケアラボラトリーの指導者に行なっていただく、身体の各部位の骨格や関節の位置や動き、筋肉のバランスなどを評価する方法を提示します。

①目で身体を観察し、姿勢の歪みやバランスの問題を把握します。身体全体のラインや曲線、各部位の関節の位置や動きなどを注意深く観察します。

②特定の動作を行うことで、身体の動きや制限、筋肉のバランスなどを評価します。

③手で身体の特定の部位を触診し、筋肉の硬さや緊張、関節の可動域などを評価します。

①から③を組み合わせることで、身体の骨格や姿勢の問題を正確に把握し、適切な対策を立てることが可能です。

そして、その結果として、身体のバランスや機能が改善され、痛みや不快感が軽減されることが期待されます。

骨格アライメントに基づいたケアやトレーニングプランは、姿勢の歪みやバランスの問題を特定し、対応するために施術やエクササイズを含む改善プログラムを立案します。

腰痛や肩こりの症状がある場合、筋肉、関節のチェックを行い、日常生活での姿勢や動作を把握します。そこで得た情報を基に改善についてのアドバイスやエクササイズ指導を行います。

これにより、身体のバランスが回復し、痛みや不快感が軽減していきます。

また、スポーツや運動を行うアスリートにも同じことが言えます。

例えば、ランナーの場合、足首や膝の安定性をチェックし、安定性や出力を高めるエクササイズや、姿勢を改善するストレッチを取り入れます。これにより、パフォーマンスの向上やケガの予防を実現します。

改善プログラムを立案し、実施したら定期的なフォローアップや調整も重要です。

身体の状態は日々変化するため、定期的なチェックが必要です。

また、施術やトレーニングの効果を再評価し、必要に応じてプログラムを修正することも重要です。

これにより、持続的な改善が促進され、健康な身体を維持することが可能になります。

姿勢の評価方法

トータルケアラボラトリーでは、正しい姿勢は体軸にあると考えます。

まず、頭部、体幹、骨盤、四肢をつなぐ線をアライメントと呼びます。

理想的な姿勢は、身体が直線であり、重力の影響が最小限で、筋活動やエネルギー消費が最も少ない状態です。この理想的な状態を評価するには、正面と横からの視覚的評価が行われます。

① 正面から見た理想的なアライメントは、背中側から見ると、頭の後ろの中心、肩甲骨の中心、お尻の中心、両膝の内側中心、両足の内側中心が一直線になります。

② 横から見た理想的なアライメントは、耳たぶ、肩峰、大転子、膝蓋骨の裏、腓骨外果の前方の位置が一直線になります。

また、頸椎は前弯しています。角度は約30〜35度です。

胸椎は後湾しています。(胸椎自体の曲がり角度は35~40度)

腰椎は前弯しています。(曲がり角度は体軸より25度から35度)

仙骨、尾骨は体軸に対して約40度、それぞれ前方と後方に傾いています。

これがトータルケアラボラトリーが考える理想的な姿勢です。

この姿勢では、身体の動きが最小限に抑えられ、重力の影響を最小限に抑えることができます。

また、姿勢を保つために必要な筋肉の活動やエネルギー消費が最小限になります。

骨格の歪みを評価する重要性

骨格の歪みや姿勢の問題は、身体の健康や動作の質に影響を与えます。

関節を用いた姿勢の評価は、問題を正確に把握し、適切なケアやトレーニングプランを立てる上で重要です。

関節の動きや柔軟性を評価することで、身体の歪みや不均衡を特定し、それに対応するための改善戦略を明確にすることができます。

  1. 関節の役割と重要性

関節は、身体の動きを作る重要な組織です。

関節は、骨と骨の接合部分であり、軟骨や靭帯、筋肉などによって支えられています。

正常な関節の動きと柔軟性は、健康的な身体機能の維持に不可欠であり、姿勢の保持や運動の効率性にも直接影響します。

関節の柔軟性や動きが制限されると、身体のバランスや姿勢が崩れ、痛みや不快感が生じる可能性が高まります。

  1. 関節を用いた姿勢の評価の重要性

関節を用いた姿勢の評価は、身体の歪みや不均衡を特定し、その原因を明らかにします。

関節の動きや柔軟性を評価することで、筋肉のバランスや関節の安定性、姿勢の保持能力などを把握することができます。

これにより、身体の歪みや不均衡の原因を正確に特定し、それに対処するための効果的な戦略を立てることができます。

評価すべき関節

関節を評価することで、身体の全体的な歪みや不均衡を把握します。

図7~図16

  1. 頸椎関節(首の関節)
    首の関節である頸椎関節は、首の動きを可能にする関節です。

2.肩関節
肩関節は、上肢の動きを可能にする重要な関節です。

3.肘関節
肘関節は、上腕と前腕の間の関節であり、腕の曲げ伸ばしを可能にします。

4.手関節(手首と手の関節)
手関節は、手首や手の動きを可能にする関節です。

5.胸椎関節(背中と胸の関節)
胸椎関節は、背中と胸の動きを可能にする関節です。

6.腰椎関節
腰椎関節は、腰の動きを可能にする関節です。

6.仙腸関節(仙骨と腸骨の関節)
仙腸関節は、仙骨と腸骨の接合部分であり、腰と骨盤の動きを可能にします。

7.膝関節
膝関節は、下肢の動きを可能にする重要な関節であり、身体の重心を支える役割も果たしています。

8.足関節
足関節は、歩行や走行時に体重を支え、地面との接地面積を調整する役割を果たします。

頸椎の評価

トータルケアラボラトリーでは頸椎のアライメントを目視で評価します。

姿勢、頭部の位置、首の曲がり具合を目視で観察して行います。

①頭部の位置
頭部の位置が正常な姿勢では、背骨の延長線上に位置し、肩の真上にあります。

立位姿勢である場合、正面から顔を観察し、頭部が左右対称であり、前後にバランスよく位置しているかを確認します。

②首の曲がり具合
首の曲がり具合は正常では、自然なS字カーブを形成しています。

横から、頸椎のカーブが適切であるかを確認します。

自然で正しいカーブ、首が前に突き出している(ロードポジション)、後ろに突き出している(フラットネック)、または側方に曲がっている場合の4タイプがあります。

③肩の位置と高さ
肩の高さも左右で一致しているかどうかを確認します。

また、肩の位置が胸部に対して正常な位置にあるかどうかを確認します。

肩が前に突き出しているか、後ろに引かれているか、または片側に傾いているかをチェックします。

④頸椎の側湾
正面から見たときに、頸椎の側面が左右で均等であるかどうかを確認します。

頸椎の側湾がある場合、それが偏っているかどうかを観察します。

視覚的アライメント評価が終われば、頸椎の動作の分析を行います。図21~25.

トータルケアラボラトリーでは、8つの頚椎の自発的な運動テストを行います。

それは、屈曲、伸展、側屈、左右回旋、前進、後退です。

頚椎の自発的な運動テストは、口頭指示で自発的運動を誘導して評価します。

自発的な運動テストでは可動域と動きの質(運動パターン)を評価します。

制限された動作、疼痛を誘発する動作、疼痛の場所、疼痛を誘発するタイミングがあればエラーとして評価します。

エラーが発生する場合、オーバープレッシャーテスト(最終域での圧力を加える)や、動作の繰り返しは医療行為に当たるため、トータルケアラボラトリーでは避けます。

※医療行為は医療機関のみが実施します。

上位頚椎の屈曲を見たい場合はリトラクト(後退)で代用して評価できます。

また、上位頚椎の伸展はプロトラクト(前進)で代用して評価できます。

なので、前進と後退も動作チェックを行います。

① 屈曲テストのやり方

座位または立位で行います。
口頭指示で「下を向いてください。」または「顎を胸に近づけてください。」
屈曲は側面から観察しましょう。

正常では顎を胸に近づけることができます。

2横指以内が正常範囲です。

それ以上屈曲動作ができない場合は、制限がかかっていると評価します。

屈曲位から中間位に戻る動作も同時に評価します。

②伸展テストのやり方

座位または立位で行います。

口頭指示は「上を向いてください。」または「天井を見てください。」です。

伸展も側面から観察されます。

正常では下位頸椎から動き出し、最終域では頭部の重心が肩よりも後方に位置します。

頭部の中心が肩のラインよりも前やライン上に沿っている場合、制限がかかっていると評価します。

※上位頸椎が優位な伸展動作と判断されます。

下位頸椎を動かせない、頸部屈筋群のコントロールができないなどの理由により、疼痛や制限、不安・恐怖が存在する可能性があります。

※中間位に戻るときに通常は上位頸椎の屈曲から動き出します。

胸鎖乳突筋による下位頸椎の前方移動や最後に上位頸椎が屈曲する場合は、頸部深層屈筋群の筋力低下と評価されます。

※腰椎伸展時に顎を引かせると震えが起きる場合も、頚部深層屈筋群の筋力低下と評価されます。

③側屈テストのやり方

座位または立位で行います。

口頭指示で「頭を右(左)に倒してください」と指示します。

後方から、頸部のシワ(視診)、筋緊張・筋活動(視診・触診)を確認します。

④回旋テストのやり方

座位または立位で行います。

口頭指示で「右(左)を向いてください」と指示します。

後方から頸部のシワ(視診)、筋緊張・筋活動(視覚的・触覚的に)を確認します。

回旋時に疼痛や制限がある場合、疼痛誘発のタイミングを考慮して、エラーと評価します。

⑤後退 リトラクト

座位または立位で行います。

口頭指示で「頭を顎からを後ろに引いてください」と指示し、頭部を後方に動かしていきます。

このときは、上位頚椎の屈曲と同時に下位頚椎の伸展も起こります。

※疼痛が誘発される場合、上位頚椎の屈曲可動域制限によって下位頚椎の伸展に負荷がかかっているのか、下位頚椎の伸展が問題となっています。

⑥前進 プロトラクト

座位または立位で行います。

口頭指示で「頭を顎から前に突き出してください」と指示し、頭部を前方に動かします。

このとき、上位頚椎の伸展と同時に下位頚椎の屈曲が起こります。

制限がある場合は、上位頚椎の屈曲制限や下位頚椎の伸展制限、それに伴う第一肋骨の内下方滑りの制限がエラーの原因として考えられます。

肩関節の評価

トータルケアラボラトリーでは肩関節のアライメントを評価する時に視覚的な評価を行います。

アライメントのチェックは肩の位置、高さを見ます。

その後、動きをチェックしていきます。

【肩の位置】図26.
肩の位置を確認します。

正面から観察します。正常なアライメントでは、肩は胴体に対して均等に位置し、左右対称です。

横から観察します。立位姿勢で肩が前方に出ているか、後ろに引かれているか、または片側に傾いているかをチェックします。

【肩の高さ】図27.
肩の高さを確認します。

正面から確認します。正常なアライメントでは、両側の肩の高さが同じであるべきです。

肩の高さが一致しているかどうかを確認します。

【肩の動き】図29.

肩の動きを観察します。

①腕を前方、後方、横方向に動かすテスト

前方、後方、横方向に動かしてもらい、肩関節の動きの自由度や制限があるかどうかを確認します。

腕を挙げる際に肩が上がり上背部に近づくような動きが自然に行われるかをチェックします。

肩の動きが制限されている場合、肩関節の動作に制限があると評価します。

肩の屈曲(前方)は、180度が基準です。

肩の伸展(後方)は、50度が基準です。

肩の外転(横方向)は、180度が基準です。

②内外旋テスト図30.31.32.

肩関節は球関節であり、高い自由度を持つ関節です。

測定時には、1stポジション(上腕を下垂位)、2ndポジション(肩関節90°外転位)、3rdポジション(肩関節90°屈曲位)に分けてチェックします。

それぞれのポジションによって緊張する部位が異なります。

1stポジションでは、内旋80度、外旋60度が基準とされています。

2ndポジションでは内旋70度、外旋90度となります。

3rdポジションでは内旋、外旋ともに基準は設けられていないのでスムーズに動くか、大きく2ndより制限がかかっていないかを評価します。

内外旋では、内旋時には前方組織が、外旋時には後方組織が緊張しやすくなります。

内外旋動作時の制限の原因を考えます。

・1stポジション外旋時には前上方組織、内旋時には後上方組織

・2ndポジションの外旋・3rdポジションの外旋時には前下方組織、内旋時には後下方組織

筋由来の制限では、筋スパズム₍収縮不全₎や短縮、癒着、滑走不全が主な原因です。

関節包・靭帯由来の制限では、より動きが硬い感じがします。

疼痛による制限では、痛みが生じて可動域が制限されます。

これらの制限に応じて改善計画を立てていきます。

肘関節の評価

肘関節のアライメントを目視評価します。

肘の位置、肘の曲がり具合、肘の動きを観察して行います。

  1. 肘の位置 図33.
    肘の位置を観察します。

まずは正面から確認します。

正常なアライメントは、肘は体の中心線に対して均等に位置し、左右対称であるべきです。

次に横から確認します。肘が前方に突き出しているか、後方に引かれているかをチェックします。

肘の曲がり具合 図34.
次に、腕を伸ばした場合の肘の曲がり具合を確認します。

正常なアライメントでは、肘は自然とまっすぐに伸びています。

肘が過度に曲がっているか、または反対側に反って伸びている₍サル腕₎かをチェックします。

肘の曲がり具合が自然であるかどうかを確認します。

★肘角  図35.

上腕長軸と前腕長軸とがなす角度を指します。

通常、この角度は10〜15°の外反角を持ち、これを生理的外反角と呼びます。

肘角と運搬角(キャリングアングル)は同じ意味とします。

肘の外反角度(肘角)が15°以上になると、外反肘と呼ばれます。

肘関節の外反が強まると、肘関節外側の圧縮ストレスと肘関節内側の伸張ストレスが増加すると考えられています。

肘の動き 図36.
肘の動きを観察します。

腕を曲げ伸ばししてもらい、肘関節の動きの自由度や制限があるかどうかを確認します。

肘を曲げ伸ばす際に痛みや違和感があるかどうかをチェックします。

腕尺関節は、屈曲の際、尺骨の凹状の滑車切痕は上腕骨の凸状の滑車の上を転がり、滑ります。

肘関節は凹凸の法則により、関節が動く方向に尺骨が滑ります。

尺骨が上腕骨に対して動いているかどうかを確認することが重要です。

★Hüter線

肘関節伸展位において上腕骨外側上顆、上腕骨内側上顆、肘頭を結ぶ一直線のことを指します。

Hüter三角は、肘関節屈曲位において上腕骨外側上顆、上腕骨内側上顆、肘頭を結ぶ三角形を指します。

通常、正常な状態では[上腕骨外側上顆〜肘頭]と[上腕骨内側上顆〜肘頭]の距離はほぼ等しく、二等辺三角形を形成します。

[上腕骨内側上顆〜肘頭]の距離が短い場合、外反傾向にあるとされます。

★肘関節の動作テスト

①肘関節の屈曲動作 図37.

座位で肘関節を屈曲させます。

この時、上腕と前腕の屈曲最大角度を測定します。

②肘関節の伸展動作 図.38

肘を完全に伸展させます。この時、上腕と前腕は一直線になるようにします。
伸展角度を測定します。

③結果の解釈

屈曲(Flexion)

正常な肘関節の屈曲角度は、通常は0度から145度の間です。

つまり、肘を完全に伸ばした状態から、手を肩に近づけるように曲げた状態までを含みます。

伸展(Extension)

肘関節の正常な伸展角度は、通常は0度から-5度(負の値は超伸展を示します)です。

肘を完全に伸ばした状態の角度を計測します。

④肘関節の回内動作

座位で腕を小さく前に倣えの姿勢で肘を90度屈曲させます。
腕を身体に沿って固定し、肘を親指が上にくる角度を0度とします。

手首を内側に回内します。
回内角度を測定します。


⑤回外動作の評価図39.

回内と同じく、肘を90度屈曲させます。
腕を身体に沿って固定し、肘を固定した状態で手首を0度から外側に回外します。
回外角度を測定します。

⑥結果の解釈

回内(Pronation)
正常な回内角度は、通常は80度から90度の間です。つまり、前腕が体の中心に対して約80度から90度の角度で内側に向かって回転します。
回内は、手のひらを下向きに向ける動作や、手のひらを後ろ向きに向ける動作に関与します。

回外(Supination):
正常な回外角度は、通常は80度から90度の間です。

つまり、前腕が体の中心に対して約80度から90度の角度で外側に向かって回転します。
回外は、手のひらを上向きに向ける動作や、手のひらを前方に向ける動作に関与します。

手関節の評価

手関節のアライメントは目視評価します。

手関節は指の位置、手首の形状、手の動きを観察して行います。

手のアライメント図40
まず、手のアライメントを観察します。

正常なアライメントでは、手は自然な位置にあり、指が直線的であり、平らな状態を保っています。

手が曲がっているか、または過度に伸ばされているかをチェックします。

手がひねっているかどうか、または横に傾いているかどうかも確認します。

指の位置: 図41.
次に、指の位置を確認します。

正常なアライメントでは、指は自然なカーブを形成し、手の中心に沿って直線的に配置されています。

指が曲がっているか、または側方にずれているかをチェックします。

特に、指の関節が腫れているか、または異常な変形が見られる場合は、手関節のアライメントに問題があります。

手首の形状図42.
手首の形状を評価します。

正常なアライメントでは、手首は直線的であり、手と一直線に配置されています。

手首が内側または外側に曲がっているか、または過度に曲がっているかをチェックします。

手首の関節が腫れているか、または異常な変形が見られる場合は、手関節のアライメントに問題があります。

★手関節は、橈骨手根関節と手根中央関節から成る複合関節です。

④関節動作の評価 図43.

座位で、肩は自然に落ちている状態であることを確認します。

手首を橈側屈曲(手首を手の甲側に曲げる)、尺側屈曲(手首を手の平側に曲げる)、尺側外転(手首を外側に曲げる)、尺側内転(手首を内側に曲げる)の4つの方向に動かします。

可動域を観察し、痛みや制限があるかどうかを評価します。

結果の解釈

橈側屈曲(Radial Deviation)

橈側屈曲は、手首を橈側(親指側)に曲げる動作を指します。
正常な橈側屈曲角度は、通常は15度から25度の範囲です。


尺側屈曲(Ulnar Deviation)

尺側屈曲は、手首を尺側(小指側)に曲げる動作を指します。
正常な尺側屈曲角度は、通常は30度から40度の範囲です。

尺側外転(Ulnar Deviation):

尺側外転は、手首を外側に向ける動作を指します。
正常な尺側外転角度は、通常は20度から30度の範囲です。

尺側内転(Ulnar Deviation)

尺側内転は、手首を内側に向ける動作を指します。
正常な尺側内転角度は、通常は30度から40度の範囲です。

胸椎の評価

胸椎のアライメントは目視で評価します。

背中の形状、肩の位置、胸郭の膨らみ、胸椎の曲がり具合を観察して行います。

①背中の形状 図44.
背中の形状を観察します。

正常なアライメントでは、背中が自然なS字カーブを形成しています。

立位姿勢である場合、側面から背中を観察し、胸椎の曲がり具合が適切であるかどうかを確認します。

背中が丸くなっている(背中が前方に突き出している)か、または逆にくぼんでいる(背中が後方に突き出している)場合、胸椎のアライメントに問題があります。

②肩の位置: 図45.
肩の位置を確認します。

正常なアライメントでは、肩は胴体に対して均等に位置し、左右対称であるべきです。

立位姿勢で、正面から肩の高さと位置が均等であるかどうかを確認します。

片側の肩がもう片方よりも高い場合、胸椎のアライメントに問題があります。

③胸郭の膨らみ 図46.
胸郭の膨らみを観察します。

正常なアライメントでは、胸郭は前方にわずかに膨らんでいます。

立位姿勢である場合、正面から胸郭を観察し、左右対称であり、適切な膨らみがあるかどうかを確認します。

胸郭が片側に突き出していたり、不自然に膨らんでいる場合、胸椎のアライメントに問題があります。

④胸椎の曲がり具合 図47.
胸椎の曲がり具合を評価します。

背面から背中を観察し、胸椎の曲がり具合が適切であるかどうかを確認します。

胸椎の曲がりが過度になっている場合、または逆に平坦になっている場合、胸椎のアライメントに問題があります。

★動作の評価

上部脊柱は回旋できますが、下部では回旋の要素は少なくなります。

代わりに下部は屈伸・側屈の動作を担います。

そのため、動きを観察する際には以下の点を確認することが重要です。

屈伸の際、脊柱全体が動いているか?
側屈の際、脊柱全体が動いているか?
回旋の際、上部で動いているか?

⑤屈曲・伸展の動作評価 図48.

両手を組んでもらいます。
背中を丸めて臍を見るように指示します。
その時に曲線を描かずに、背中の一直線になっている箇所に目を向けます。

椎間関節に不全がある状態で屈曲すると、その部位は直線を描きます。
湾曲せずに直線になっている箇所が、椎間関節の可動性の低下が疑われます。

同様に、伸展動作も行います。

★カップリングモーション

脊柱の可動性を評価する際、必ず意識しておきたいのが、カップリングモーションです。

椎間関節は関節面が傾斜しているために、側屈や屈伸運動の際に回旋運動が加わる部位があります。

このように、ある一定の軸での回旋運動の際に、それと異なる軸の回旋運動が起こることをカップリングモーションと言います。

脊柱を評価する時には、屈曲・伸展だけでなく、側屈・回旋も評価することが重要です。

⑥側屈の動作評価 図49.

側屈は全体で可動しているのかを確認することがポイントとなります。

両手を組んでもらいます。
横に倒れるように側屈してもらう。

曲線を描かずに一直線になっている箇所をチェックします。

椎間関節に不全がある状態で側屈するとその部位は直線を描きます。

つまり、湾曲せずに直線になっている箇所が椎間関節の可動性の低下が疑われます。

⑦回旋の動作評価 図50.

※第9胸椎より上部がしっかりと回旋しているかを確認します。

両手を組んでもらう。
回旋してもらいます。
回旋をしていない部位を確認します。

椎間関節は腰椎に向かって垂直方向に変化します。

観察で目星をつけた制限箇所の棘突起の横を触診し、組織の硬さを評価します。

腰椎・骨盤・仙腸関節の評価

腰椎のアライメントは目視で評価します。

腰部の形状、腰の曲がり具合、骨盤の位置、腰の動きを観察して行います。

①腰部の形状図51.
腰部の形状を観察します。

正常なアライメントでは、腰部は自然なS字カーブを形成しています。

立位姿勢である場合、側面から腰部を観察し、腰椎の曲がり具合が適切であるかどうかを確認します。

腰部が過度に前方に突き出している(前弯)、または逆にくびれが不足している(後弯)場合、腰椎のアライメントに問題があります。

②骨盤の位置 図52.
骨盤の位置を確認します。

正常なアライメントでは、骨盤は腰部と下半身を結ぶ重要な構造です。

立位姿勢である場合、正面から骨盤の位置が水平であり、左右対称であるかどうかを確認します。

片側の骨盤がもう片方よりも高い場合、または傾斜している場合、腰椎のアライメントに問題があります。

③腰の曲がり具合 図53.
腰椎の曲がり具合を評価します。

背面から腰部を観察し、腰椎の曲がりが適切であるかどうかを確認します。

腰椎の曲がりが過度になっている場合、または逆に平坦になっている場合、腰椎のアライメントに問題があります。

④腰の動き: 図54.
腰の動きを観察します。

前屈、後屈、側屈の動作を行ってもらい、腰椎の動きの自由度や制限があるかどうかを確認します。

特に、前屈した際に痛みや違和感があるかどうかをチェックします。

腰椎の動きが制限されている場合、腰椎のアライメントに問題があります。

⑤腰の筋肉の状態: 図55.
最後に、腰の筋肉の状態を観察します。

筋肉が過度に緊張している場合、または筋肉の萎縮が見られる場合、腰椎のアライメントに問題があります。

また、腰部に腫れや複雑な変形が見られる場合も、腰椎のアライメントに関連している可能性があります。

⑥腰痛原因の動作評価

姿勢評価やスクリーニング検査によって、大まかに機能低下の可能性が高い部位を予測します。

腰痛の原因としては、腰部のエラーが挙げられます。

活動不足または過度の活動、腰部周囲の関節や筋肉の機能低下が主な腰痛を引き起こす原因と考えられます。

関節では、「下位胸椎・肋椎関節」「腰仙関節」「仙腸関節」「股関節」、筋肉では「腸腰筋」「多裂筋」「最長筋」が可動域制限や筋力不足によって腰部に負担をかけることがあります。

しかし、実際に腰部以外の関節や菌が原因で腰痛を引き起こしているケースの方が多く、根本の原因は全身を見て特定していくことが必要とされます。

ここでは、特定の関節・筋肉を評価する方法について記載します。

評価テスト

★「下位胸椎・肋椎関節」 →

「Chest expansion」 図57.

Chest expansion(胸郭拡張)テストは、下位胸椎や肋骨の可動性を評価するためのテストです。

このテストでは、呼吸運動に関連する胸郭の可動性を測定します。

立位または座位にさせます。姿勢は背筋を伸ばし、肩はリラックスさせ、胸郭が自然な位置にあるようにします。

背中側に立ち、親指を背骨に沿って配置します。人差し指と中指は側面に置かれます。

肋骨の下部(下位胸部)を持ち、胸郭の側面に沿って軽く押します。

深く吸い込むよう指示します。胸郭を広げるようにして、最大限の吸気を行います。

吸気の最大時に、胸郭の拡張を観察し、呼吸運動の自由度や制限を評価します。

胸郭が拡張せず、十分な吸気ができない場合、制限がある可能性があります。

★「Trunk rotation」 図58.


Trunk rotation(軸旋テスト)は、胸椎や腰椎の可動性を評価するためのテストです。このテストでは、体幹(トランク)の回旋能力を測定します。

座位で姿勢は背筋を伸ばし、肩はリラックスさせ、背骨が自然な位置にあるようにします。

両手で胸を触ります。

腰を回旋して捻るように指示します。このとき、できるだけ体をまっすぐに保ちながら、腰を捻ります。

最大限に捻るまでの可動域を観察します。捻った際の肩や背中の動き、または制限の有無を注意深く確認します。

捻りの最大可動域を測定します。

★「腰仙関節」「多裂筋」 → 「PLF test」 図59.


PLF(Posterior Longitudinal Ligamentous Force)テストは、腰部の仙腸関節の機能や不具合を評価するためのテストです。このテストでは、仙腸関節の痛みや不快感、可動域の制限を評価します。

横向きに寝かせ、両膝を45度に曲げ、足を床に平行に置きます。

片方の屈曲させます。

膝と胸がくっつくようであれば後湾が保たれています。

くっつかないようであれば制限が確認されます。

この際、痛みや不快感、または可動域の制限を確認します。

★「仙腸関節」 → 「Patrick test」 図60.


Patrick テスト(または FABER テスト)は、仙腸関節の異常や問題を評価するためのテストです。

仰向けに寝かせ、両膝を曲げ、足を床に平行に置きます。

片方の足を曲げ、膝を外側に広げます。足首が反対側の膝の上に置かれるようにします。

反対側の膝を手で押さえ、床に固定します。これにより、骨盤が固定され、仙腸関節に圧力を加えやすくなります。

曲げた足を外側に押し、仙腸関節にストレスをかけます。この際、痛みや不快感がないかどうかを確認します。

圧力を加えたときの反応を観察し、テストに関連する症状を記録します。特に、仙腸関節周囲の痛みや不快感があるかどうかを確認します。

このテストは、仙腸関節の痛みや問題を検出するのに役立ちます。検査結果を用いて、適切な改善計画を立案することができます。

★「腸腰筋」「股関節」 → 「Thomas test」 図61.

Thomas テストは、股関節の柔軟性や筋力バランスを評価するためのテストです。

テーブルやベッドに仰向けに寝かせます。

片方の足を膝を曲げ、その足の膝を胸に近づけます。同時に、もう片方の膝を伸ばしたまま、テーブルやベッドにつけます。

伸ばした膝を支えながら、骨盤がテーブルやベッドから浮かないようにします。この際、検査者は腰部の位置をしっかり固定します。

曲げた膝を持ち上げ、胸に近づけます。この際、もう片方の膝が伸びたままであることを確認します。

曲げた膝をしっかり持ち上げたまま反応を観察します。特に、伸ばされた膝の方が自然な位置にあるかどうかを注視します。

テストに関連する症状や問題を記録します。特に、股関節や大腿部の筋肉の柔軟性や筋力のバランスに関する情報を記録します。

脚の短長テスト 図62.63.

うつ伏せに寝るよう指示します。この際、リラックスした姿勢をとるように指示し、両腕は自然に体の横に伸ばされているようにします。
足首を揃え、両脚をまっすぐに牽引して伸ばします。
両脚の足先の位置を左右で測定します。

結果の解釈

健常な人間の体は左右対称ではなく、左右の脚の長さには自然なばらつきがあります。通常、左右の脚の長さに1センチメートル程度の差があることが一般的です。日々の活動の影響でも毎回変わります。

左右の脚の長さには、解剖学的特徴や遺伝的な要因によるばらつきがあります。

特に骨盤の形状や位置によって左右の脚の長さに差が生じます。

骨盤のゆがみや姿勢の問題がある場合、左右の脚の長さに差が生じることがあります。

骨盤の傾きや歪みがあると、片方の脚がもう一方よりも短くなります。

左右の脚の長さに1cm以上の差がある場合、それが痛みや不調の原因となります。

骨盤のゆがみによって腰痛や姿勢の不安定感が引き起こされることがあります。

左右の脚の長さに2cm以上の差がある場合、それに対する改善の必要性を考慮する必要があります。

適切な改善計画、エクササイズプログラムの設計が必要となります。

膝関節の評価

膝関節のアライメントは目視で評価します。

膝の形状、膝の位置、膝の曲がり具合、歩行パターンを観察して行います。

膝の形状 図64.
まず、膝の形状を観察します。

正常なアライメントでは、膝は自然なカーブを持ち、直線的であり、左右対称であるべきです。

立位姿勢である場合、正面から膝の位置が左右対称であり、膝の形状が適切であるかどうかを確認します。片側の膝がもう片方よりも内側または外側に曲がっている場合、膝関節のアライメントに問題があります。

膝の位置図65.
次に、膝の位置を確認します。

正常なアライメントでは、膝は体の中心線に対して均等に位置し、左右対称であるべきです。

立位姿勢である場合、正面から膝の高さと位置が均等であるかどうかを確認します。

片側の膝がもう片方よりも高いか、または内側または外側にずれている場合、膝関節のアライメントに問題があります。

膝の曲がり具合図66.
膝の曲がり具合を評価します。

正常なアライメントでは、膝は自然な曲がり具合を持ち、正常な範囲で動きます。

立位姿勢である場合、側面から膝の曲がり具合が自然かどうかを確認します。

膝が過度に曲がっている場合、膝関節のアライメントに問題があります。

歩行パターン図67.

歩行パターンを観察します。

歩行時に膝の不正な動きや歩行パターンの変化があるかどうかを観察します。

特に歩行中に膝が内側または外側に傾いている、または不自然な動きをしている場合、膝関節のアライメントに問題があります。

痛みや不快感図68.

痛みや不快感を評価します。

膝関節の不正なアライメントは、膝痛や関節炎などの症状を引き起こします。

特定の動作や姿勢で膝に痛みや不快感を報告する場合、膝関節のアライメントに問題があります。

★joint by joint

膝関節は、股関節や足関節の間に位置する関節であり、これら2つの関節に問題が生じると、膝関節にも影響を及ぼします。

股関節や足関節の問題が膝を捻じらせます。

膝の痛みを抱える場合、大腿骨に対して脛骨が外側に回転していることがよく見られます。

この外側回転により、膝にかかる回旋ストレスが増加し、痛みの原因になることがあります。

この外側回転の原因としては、股関節の回旋制限や足部の柔軟性の低下が考えられるため、膝関節以外の柔軟性もチェックする必要があります。

★knee-in toe-out

下肢のアライメントとして「knee-in toe-out(ニーイン・トゥーアウト)」があります。 図69.

これは膝が内側に入り、つま先が外を向いている姿勢を指します。

通常、つま先と膝は同じ方向を向くべきですが、このアライメントになると大きな負担がかかります。

この姿勢の原因としては、偏平足、股関節の回旋可動域低下、足関節の可動域低下、体幹や股関節周囲筋力の低下、腸脛靭帯の過緊張などが挙げられます。

このような姿勢では、膝の内側にストレスが加わり、前十字靭帯(ACL)損傷や鵞足炎などが起こりやすくなります。

★frontal-rotation

膝蓋骨は、上下の動きだけでなく、回旋や傾斜もしながら移動します。

〇上下 図70.
膝が屈曲すると膝蓋骨は下方に移動し、伸展すると上方に移動します。

〇回旋(傾斜) 図71.
膝蓋骨を正面から見た場合、膝関節が屈曲すると外側に回旋し、伸展すると内側に回旋します。

このような前方への回旋運動をfrontal-rotation(フロンタルローテーション)と呼びます。

★coronary-rotation

膝蓋骨は膝関節が屈曲すると内側に傾き、伸展すると外側に傾きます。

このような水平面上での傾斜運動をcoronary-rotation(コロナリーローテーション)といいます。

図72.

動作評価の方法

仰向けの状態で確認していきます。

両手の親指と人差し指を使って、膝蓋骨を挟み込むように持ち、上下左右と回旋の動きを見ていきますが、特にcoronary-rotationに注意して確認します。

回旋の動きは、筋肉では外側広筋や大腿筋膜張筋など、靭帯などの組織では膝蓋支帯や靭帯など膝周囲の組織全般に影響を受けます。

また、下腿のアライメントによっても膝蓋骨の回旋運動は変化します。

膝に痛みでは、この回旋の可動性が低下していることがよくあります。

両サイドから膝蓋骨を持ち、親指側を支点として固定し、人差し指側を上に持ちあげるようにして動かします。 図73.


動かない場合は、少し持ち上げた状態をキープすることでストレッチができます。

このような方法で、痛みが緩和されます。

足関節の評価

足関節のアライメントは目視で評価します。

足の形状、足の位置、足の曲がり具合、および歩行パターンを観察して行います。

足の形状図74.
まず足の形状を観察します。

正常なアライメントでは、足は自然なカーブを持ち、アーチ(足アーチ)が形成されていることが一般的です。

立位姿勢である場合、足裏を見て、足アーチの高さと形状が適切であるかどうかを確認します。

平坦な足裏やアーチの低下が見られる場合、足関節のアライメントに問題があります。

足の位置図75.
足の位置を確認します。

正常なアライメントでは、足は体の中心線に対して均等に位置し、左右対称であるべきです。

立位姿勢である場合、正面から足の位置が左右対称であり、体の中心線に沿っているかどうかを確認します。

片側の足がもう片方よりも内側または外側に傾いている場合、足関節のアライメントに問題があります。

足の曲がり具合図76.
足の曲がり具合を評価します。

特に足首の内外側への曲がり具合を注意深く観察します。

立位姿勢である場合、側面から足首の曲がり具合が自然であり、過度に内側または外側に曲がっているかどうかを確認します。

足関節の曲がりが不自然である場合、足関節のアライメントに問題があります。

歩行パターン図77.
歩行パターンを観察します。

歩行時に足の不正な動きや歩行パターンの変化があるかどうかを観察します。

特に歩行中に足が内側または外側に傾いている、または不自然な動きをしている場合、足関節のアライメントに問題があります。

痛みや不快感
痛みや不快感を評価します。

足関節の不正なアライメントは、足首の痛みや捻挫などの症状を引き起こす場合があります。特定の動作や姿勢で痛みや不快感を報告する場合、足関節のアライメントに問題がある可能性があります。

★leg heel angle

leg heel angle(下腿踵骨角)は、下腿の二等分線(またはアキレス腱の延長線)と踵骨の二等分線がなす角度です。 図78.

距骨下関節の回内・回外の程度を反映していると考えられています。

ただし、leg heel angle単独ではなく、その他の指標と複合的に判断します。

leg heel angleの正常範囲は、3〜5°回内とされています。

★後足部角

後足部角は、前額面状における床面への垂直線と踵骨の二等分線がなす角度です。

踵の内反は距骨下関節回外を、踵の外反は距骨下関節回内を反映していると考えられています。

ただし、回内足であっても後足部角内反の場合もあるため、leg heel angleと同様に単独評価ではなく、その他の指標と複合的に判断します。

後足部角の正常範囲は、-5°〜5°とされています。 図79.

★feiss line(フェイスライン) 図80.
feiss line(フェイスライン)は、立位における内果下端と第1中足骨頭底部を結ぶ線です。

feiss lineに対する舟状骨結節の落ち込みによって、内側縦アーチの高さを評価します。

feiss lineと床面との垂直線を三等分線、舟状骨結節がどの位置にあるのかを4段階で判定します。

★後足部のアライメントタイプ

【後足部のアライメント3タイプ】
①後足部角外反・leg heel angle外反
②後足部角内反・leg heel angle外反
③後足部角内反・leg heel angle内反

お客様には②後足部角内反・leg heel angle外反が多いです。

★FPI-6

②のタイプは、回内足と回外足の判断が難しいです。

その場合は、FPI-6を評価します。

FPI–6(回内足・回外足の判断) 
FPIー6は足部が回内足なのか、回外足なのかを点数化し判断します。

6つの検査項目があります。

再現性が高く、歩行中のアライメントを反映できるとされています。

①距骨の触診 図81.
足関節の前方で距骨頭を触診します。

距骨下関節が回内すると内側で、回外すると外側で触知することができます。

判断基準
−2:外側触知可、内側触知不可
−1:外側触知可、内側触知少し可
0:外側触知少し可、内側触知少し可
1:外側触知少し可、内側触知可
2:外側触知不可、内側触知可

②外果の上下ライン
外果の上下のラインを確認します。 図82.

上のカーブが大きければ回外、下のカーブが大きければ回内となります。

判断基準
−2:上のカーブが大きい
−1:上のカーブが少し大きい
0:上と下は同程度
1:下のカーブが少し大きい
2:下のカーブが大きい

③踵骨の回内/回外 図83.
前額面上で床面の垂直線と踵骨がなす傾き(踵部角)を測定します。

判断基準
−2:約5°以上回外
−1:約5°未満回外
0:垂直
1:約5°未満回内
2:約5°未以上回内

④距舟関節の隆起 図84.
距舟関節の隆起を確認します。回外では隆起が消失していき、回内では隆起が目立ちます。

判断基準
−2:明らかに凹
−1:わずかに凹
0:水平
1:わずかに凸
2:明らかに凸

⑤内側縦アーチ 図85.
内側縦アーチのカーブの高さと後方の傾斜を確認します。

判断基準
−2:カーブが高い、後方の傾斜が大きい
−1:カーブがやや高い、後方の傾斜がやや大きい
0:前方と後方の傾斜が同程度
1:カーブがやや低い
2:カーブが低い、中央部が地面に接地

⑥後足部に対する前足部の内転/外転 図86
後方から観察し、後足部に対する前足部の内外転を確認します。前足部は回外では内側で、回内では外側にみられます。

判断基準
−2:内側でのみ観察
−1:外側よりも内側で観察
0:内側、外側で同程度観察
1:内側よりも外側で観察
2:外側でのみ観察

実際の場面では、必ずしも数値化する必要ありません。

各評価項目を参考に回内足か回外足かの判断を行えればOKです。

健康管理士、鳥飼の結論

現場でみなさんの身体を毎回チェックさせていただいて思うことは、姿勢と全身の関節のアライメント、動作の評価は、健康や生活の質を向上させるために非常に重要だということです。

正しい姿勢や関節のアライメントは、身体のバランスと機能を維持し、日常生活やスポーツ活動におけるパフォーマンスを最適化するためのケアやトレーニングプログラムを作るベースのデータになります。

そのため、評価を行うことは健康の維持や予防、そして怪我や痛みの軽減に大きく役立ちます。

トータルケアラボラトリー博多店は、姿勢と全身の関節のアライメント、動作の評価を専門的に毎回行います。

トータルケアラボラトリー博多店のスタッフである以上、チェックの為の専門知識を持たなければいけません。姿勢や関節のアライメント、動作の評価に関する技術を有し、それを実践に活かせることが最低条件です。

ニーズに合わせて評価を提供し、姿勢、関節の可動域、筋力バランス、動作パターンなどをフィードバックします。総合的に評価し、個々の問題やプログラムデザインを行います。

評価結果に基づいて、個別化された改善プランを立案します。状態や目標に合わせて、姿勢改善のためのエクササイズやストレッチ、トレーニングを含めた戦略を作ります。

トータルケアラボラトリー博多店では、単にトレーニングだけでなく、評価に対してお客様とのコミュニケーションを重視し、継続的なサポートとフォローアップを行います。

段階的な改善計画を立てていくことで、健康な生活習慣を維持し、姿勢や関節のアライメントを改善するための支援を行います。

効果を定期的に追跡し、進捗状況を評価します。

必要に応じてプランを調整し、最良の結果を得るための努力を継続します。

トータルケアラボラトリー博多店は、これからも姿勢と全身の関節のアライメント、動作の評価において優れたサービスを提供し、健康と幸福に貢献しています。

知識、経験、すべてを健康的な生活のために活用し、改善の可能性を最大限に発揮することを目標とします。