【著者 パーソナルトレーナー・健康管理士・健康管理能力検定1級 鳥飼 祥秋】
まずは、こちらの動画を見てください。
最近、トータルケアラボラトリーでは、肩こりや頭痛に悩む方々からの相談が増えています。
相談内容をチェックすると、ストレートネックの症状を示す方が増加していると思います。
この症状は、単に肩こりと誤解されやすいため、正しいチェック法と判断が重要です。
今日は、ストレートネックのチェック方法と予防について詳しく解説します。
ストレートネックは放置すると、さまざまな健康問題を引き起こす可能性があります。
ですから、症状がある場合は早めに専門家に相談し、適切なケアを受けることが重要です。
正しい姿勢と適切なケアを心がけることで、ストレートネックによる不快な症状を軽減し、健康な生活を送ることができます。
『トータルケアラボラトリー』では、
【健康管理士資格保有者】と【トレーナー資格保有者】があなたの健康、ダイエット、美容についてサポートさせていただきます。
【統合予防医療】と【フィットネス】をコラボさせた『パーソナルトレーニングジム』です。
【健康管理士】であり、【トレーナー】でもある『鳥飼』が情報をブログにて配信しています。
是非、過去の記事も参考にしてください。
経験エピソード
私もストレートネックに悩まされた経験があります。
ある日、仕事のデスクで長時間パソコンに向かっていたら、肩こりや頭痛がひどくなりました。
最初は疲れやストレスが原因だと思っていましたが、症状が日に日に悪化していきました。
肩こりや頭痛だけでなく、首の違和感や首の動きの制限も感じるようになりました。
最初は何も気にせずに痛み止めやマッサージで凌いでいましたが、症状がひどくなる一方でした。
仕事中や家事をしている時も常に不快感を感じ、眠りも浅くなってしまいました。
ストレートネックの可能性があると思い、自己チェックしてみました。
ストレートネックの症状を調べてみると、私の症状とぴったり合致していました。
その時初めて、私の肩こりや頭痛の原因がストレートネックにあるのかもしれないと気付きました。
そこで、ストレートネックを改善するために、姿勢の改善やストレッチを積極的に取り入れることにしました。
デスクワーク中の姿勢を意識し、定期的にストレッチを行うようにしました。
また、長時間同じ姿勢で作業する場合は、定期的に休憩を取ることも心掛けました。
その結果、徐々に症状が改善されていきました。首や肩の違和感が軽減され、頭痛も減少しました。
定期的なストレッチや姿勢の改善が効果的だったことを実感しました。今では、ストレートネックに悩まされることなく、快適に日常生活を送ることができています。
『ストレートネック』とは?
ストレートネックは、首の曲がり具合が正常ではなく、首の曲がりが失われている状態です。
通常、健康な成人の首の曲がりはS字状であり、頸椎の前方がやや曲がり、後方が反り返る形状をしています。
しかし、ストレートネックではこの曲がりがなくなり、首の形状が直線状またはほぼ直線状になります。
姿勢の悪さがストレートネックの主な原因です。
特に長時間のデスクワークやスマートフォンなどのデバイスを使った作業が多い現代社会では、前かがみの姿勢が日常的に見られます。
このような姿勢をとり続けることで、首や背骨の筋肉が緊張し、ストレートネックを引き起こすことがあります。
また、長期間の不適切な姿勢は、筋肉や靭帯の不自然なストレッチや圧迫を引き起こし、それが首のカーブを失う原因となります。
また、スポーツや交通事故などの外傷や急激な負傷も、ストレートネックの原因となります。
特に、首に直接的な打撃が加わったり、強い力が加わったりした場合、頚椎の構造に損傷が生じ、その結果、首の曲がりが失われることがあります。
また、長時間同じ姿勢を続けることで首に負担がかかり、筋肉や靭帯が傷つくこともあります。
これらの要因により、頸椎のカーブが失われると、首の筋肉や周囲の組織が不自然なストレッチや圧迫を受けることになります。
ストレートネックは日常生活や労働環境など様々な要因によって引き起こされます。
そのため、適切な姿勢の保持や適度な運動、定期的な休息を心がけることが重要です。
参考:健康だより 日本赤十字社
『チェック法』
ストレートネックのチェックには、トータルケアラボラトリーでは特に一般的な2つの方法でチェックを行います。
これらの方法は、患者の首の姿勢や形状を評価し、ストレートネックの有無を判断するのに役立ちます。
①壁に背面を付け立ち、頭の位置をチェックする
この方法では、患者が背中を壁に密着させて立ち、首の自然な姿勢を保てます。
その後、頭部の位置を注意深く見て、壁からどの程度離れているかを確認します。
健康な人の場合、頭部は壁にくっつき、首の後方に自然と壁が触れます。
しかし、ストレートネックの場合、頭部が壁から離れ、首の曲がりが失われています。
この方法は、首の曲がりがないことによる頭部の位置の変化を観察することで、ストレートネックの可能性を評価します。
②横から立姿勢を見て、頭の位置をチェックする
この方法では、横から立った姿勢をカメラで撮り、頭部の位置を注意深く見て、首の軸からどの程度前にずれているかを確認します。
通常、健康な人の場合、頭部は首の軸線上に位置しており、体の中心に対してバランスが取れています。
しかし、ストレートネックの場合、頭部が首の軸から前方にずれており、首のカーブが失われています。
この方法は、側面から首の曲がりの有無を観察することで、ストレートネックを検出するのに役立ちます。
参考:医療法人社団 厚済会
症状
ストレートネックは、首のカーブが正常ではなく、首の形状が直線状またはほぼ直線状になる状態です。
首の筋肉や周囲の組織に異常な負担がかかり、様々な症状が現れることがあります。
①首や肩の痛み
ストレートネックの最も一般的な症状は、首や肩の痛みです。
首のカーブが失われることで、首の筋肉や周囲の組織に異常な負担がかかり、痛みが生じます。
特に長時間同じ姿勢を続けたり、首を前方に突き出したりすることで痛みが強くなることがあります。
また、肩や背中にも痛みが現れることがあります。
②頭痛
ストレートネックは頭痛の原因となることがあります。
首の筋肉や組織が緊張し、血流が悪くなることで、頭痛が引き起こされることがあります。
特に後頭部や側頭部に痛みが現れることが多いですが、頭痛の場所や性質は個人差があります。
③めまいやふらつき
ストレートネックによって首のカーブが失われると、頸椎の神経や血管に圧迫がかかることがあります。
これにより、めまいやふらつきが生じることがあります。首の血流が不十分になることで、めまいが起こる場合もあります。
めまいやふらつきが持続する場合は、早めに医師に相談する必要があります。
④吐き気や不快感
首の筋肉や神経に異常な負担がかかることで、吐き気や不快感が生じることがあります。
特に首や肩の痛みが強い場合に現れることが多いですが、ストレートネックによって引き起こされる吐き気や不快感は、個人差があります。
⑤頸椎の可動域の制限
ストレートネックによって首のカーブが失われると、頸椎の可動域が制限されることがあります。
首を左右や上下に動かすときに、違和感や痛みを感じることがあります。これにより、日常生活や作業の動作に支障をきたすことがあります。
⑥神経症状
ストレートネックによって頸椎の神経が圧迫されることがあり、神経症状が現れることがあります。
手や腕のしびれや痛み、感覚の異常などが生じることがあります。また、重度のストレートネックによって頸椎管狭窄症が進行すると、手の動きが鈍くなる、手がしびれるなどの症状が生じることがあります。
これらの症状は、ストレートネックによって引き起こされるものであり、重度の場合には日常生活や仕事に支障をきたすことがあります。
したがって、首や肩の痛み、頭痛、めまいなどの症状が持続する場合は、早めに医師に相談し、適切な治療を受けることが重要です。
また、ストレートネックの症状を軽減するためには、姿勢の改善やストレッチ、適切な運動などの自己管理が重要です。
予防法① 頸のストレッチ
ストレートネックを予防するためのストレッチは、日常生活で習慣づけることが重要です。
①まず、椅子に座り、背筋をまっすぐにして姿勢を正します。両手を使って頭を優しく支えます。手のひらを頭の後ろに置き、指を組んで固定するか、指先を頭皮に軽く触れるようにします。
②次に、頭を前に倒すストレッチを行います。ゆっくりと息を吸いながら、頭を前に倒し、顎を胸に近づけます。このとき、手の力で頭を軽く押し下げることで、首の後ろの筋肉にさらにストレッチをかけます。この姿勢をキープし、20秒ほどリラックスして深呼吸を続けます。
③次に、頭を左右に倒すストレッチを行います。右手を使って、頭を右側に優しく引っ張り、左側の首筋を伸ばします。左右の筋肉の緊張が均等になるように、左右で同じ時間だけストレッチを行います。各方向でのストレッチを行う際には、無理な力を入れずに、痛みを感じない程度に行うことが重要です。
④最後に、頭を斜め左右に倒すストレッチを行います。右手で頭を左肩に優しく引っ張り、左側の首筋を伸ばします。そして、左手で頭を右肩に優しく引っ張り、右側の首筋を伸ばします。これにより、首の側面や後ろの筋肉を効果的にストレッチすることができます。
これらのストレッチを毎日続けることで、首の筋肉や関節の柔軟性を高め、ストレートネックの予防に役立ちます。
予防法② 広背筋のストレッチ
ストレートネックの予防に効果的なストレッチ方法の一つに、ドアノブやバー、フェンスなど掴めるものを使ったストレッチがあります。
このストレッチは、広背筋を伸ばし、胸郭を開くことで首や肩の緊張を和らげ、ストレートネックの予防に役立ちます。
①まず、ドアノブやバー、フェンスなど掴めるものの前に立ちます。両手を使って掴み、しっかりと握ります。掴んだ手の高さは、肩の高さよりも少し下になるように調整します。この姿勢を取ることで、広背筋や胸郭のストレッチがより効果的に行えます。
②次に、片手を握ったまま、深くお辞儀をします。お辞儀をする際には、背中を丸めずにまっすぐに保ち、腰を曲げることに注意します。
③そして、お辞儀をしたまま、前方に伸ばしている手で握ったまま身体を後ろに引きます。この際、身体をより後ろ体重にして、腕が強く伸びるようにします。お尻を後ろに突き出すイメージで、広背筋や背中の筋肉を意識して伸ばします。この動作により、胸郭がさらに開かれ、広背筋が効果的に伸びます。
④最後に、反対側の手でも同じようにストレッチを行います。
両側の広背筋や胸郭を均等に伸ばすことで、身体全体のバランスを保ちます。この状態を20秒ほど保ちながら、深呼吸を行いながらリラックスします。
吸い込む息で胸郭を広げ、吐き出す息で身体をリラックスさせることで、より効果的なストレッチ効果が得られます。
このストレッチを毎日の生活に取り入れることで、首や肩の筋肉を柔軟に保ち、ストレートネックの予防に効果的です。
また、ストレッチを行う際には、無理な力を入れずに自分の身体の限界に合わせて行うことが重要です。
痛みを感じる場合は無理をせず、適度な強さでストレッチを行うようにしましょう。定期的なストレッチの継続により、ストレートネックのリスクを軽減し、健康な姿勢を維持することができます。
また、ストレッチを行う際には、無理な力を入れずにゆっくりと行うことが重要です。
続けることで、首や肩の筋肉を健康な状態に保ち、ストレートネックのリスクを軽減することができます。
予防法③ 肩、鎖骨のストレッチ
ストレートネックの予防に有効なストレッチ方法の一つに、背中と首の筋肉を伸ばすストレッチがあります。
このストレッチは、立った状態で両手を後ろ側で指を絡め組み、後ろに引くことで肩と首の前側の筋肉を効果的に伸ばします。
①まず、立った状態で両手を後ろ側で指を絡め組みます。
手のひらは後ろに向け、指を組んだ手は体の後ろに引きます。この姿勢で手首をやや伸ばし、手のひらを上に向けます。
②次に、後ろで組んだ両手を肩の高さまで後方に挙げます。
肘を伸ばしたまま、両手をできるだけ上に持ち上げ、背中の筋肉を伸ばします。
このとき、肩甲骨を引き寄せ、胸を開くように意識します。背中の筋肉が伸びる感覚をしっかりと感じながら、ゆっくりと呼吸をします。
③そして、手を後ろに引きながら同時に頭を上を向けるようにします。
首の前側の筋肉が伸びる感覚を感じながら、頭を後ろに引かずに上を向くことに注意します。
この動作で、首の前側の筋肉が効果的に伸ばされます。ただし、無理な力を入れずに、自分の身体の限界に合わせて行うことが重要です。
④この姿勢を20秒ほど保ちながら、深呼吸を行いながらリラックスします。
吸い込む息で胸を広げ、吐き出す息で身体をリラックスさせることで、ストレッチ効果を最大限に引き出すことができます。
また、呼吸を意識しながら行うことで、ストレッチの効果をより感じやすくなります。
このストレッチを毎日の生活に取り入れることで、背中や首の筋肉を柔軟に保ち、ストレートネックの予防に効果的です。
また、ストレッチを行う際には、無理な力を入れずに自分の身体の限界に合わせて行うことが重要です。
痛みを感じる場合は無理をせず、適度な強さでストレッチを行うようにしましょう。
定期的なストレッチの継続により、ストレートネックのリスクを軽減し、健康な姿勢を維持することができます。
予防法④ タオルピック
ストレートネックの予防に効果的なエクササイズの一つに、首の筋力を鍛えるエクササイズがあります。
このエクササイズは、長めのバスタオルなどを使用して行います。
①まず、長めのタオルを取り、後頭部から首の周りを包み込むようにします。タオルの両端を手で持ち、しっかりとグリップします。タオルを持つことで、首の周りに適度な圧力がかかり、安定した姿勢を保つことができます。
②次に、タオルを持ったまま、腕の力で首を前に倒すようにします。首を前に倒す際には、タオルにかかる負荷を感じながら、首の前側の筋肉を意識して引き締めます。この動作で、首の前側の筋力を効果的に鍛えることができます。
③そして、首を前に持っていかれる負荷に負けないように、首の後ろに力を入れて逆に首を後ろに倒します。このとき、タオルにかかる負荷を感じながら、首の後ろ側の筋肉を意識して引き締めます。この動作で、首の後ろ側の筋力を強化することができます。
④最後に、首を後ろに倒しながら、天井を見上げるまで上を向きます。首を後ろに倒す際には、タオルにかかる負荷を感じながら、首の後ろ側の筋肉をしっかりと使います。この動作で、首の後ろ側の筋力をさらに鍛えることができます。
これらの動作を順番に行い、20回程度繰り返します。エクササイズを行う際には、無理な力を入れずに、適度な負荷で行うことが重要です。また、呼吸を意識しながら行うことで、より効果的なトレーニングが可能です。
このエクササイズを定期的に行うことで、首の筋力を強化し、ストレートネックの予防に役立ちます。
予防法⑤ キャット&ドッグ
ストレートネックの予防に有効なエクササイズの一つに、「キャット&ドッグ」と呼ばれるストレッチがあります。
このエクササイズは、猫のポーズ(キャット)と犬のポーズ(ドッグ)を交互に行うことで、首や背中の筋肉を柔軟にし、ストレートネックの予防に役立ちます。
①まず、マットや床に四つんばいの姿勢で座ります。手首は肩幅に開き、肩の真下に手を置きます。
膝はヒップ幅に開き、膝下が直角になるようにします。この姿勢がベースポジションです。
②次に、キャットポーズを行います。息を吸いながら、背中を丸め、頭を胸に近づけます。
同時にお尻を後ろに引き、背中を猫が背中を丸めるように上に向けます。この姿勢で5秒ほど静止し、首や背中の筋肉をしっかりと伸ばします。
③そして、ドッグポーズに移ります。息を吐きながら、背中を反らし、頭を上げて胸を前に突き出します。同時にお尻を上げ、背中を反らした状態で背骨を伸ばします。この姿勢で5秒ほど静止し、背中や首の筋肉を緩めます。
④これらの動作を交互に繰り返し、20回程度行います。
キャットポーズでは背中を丸め、ドッグポーズでは背中を反らすことで、首や背中の筋肉に適度なストレッチと動きを与えます。呼吸を意識しながら、リズミカルに動作を行います。
このエクササイズを定期的に行うことで、首や背中の筋肉を柔軟にし、ストレートネックの予防に効果的です。
また、姿勢改善や筋力トレーニングと組み合わせることで、効果をさらに高めることができます。
しかし、痛みや不快感を感じた場合は即座に中断し、無理な姿勢や動作を行わないように注意しましょう。
このエクササイズは、簡単に実践できるものですが、正しい姿勢と動作が重要です。
初めての方や体調に不安のある方は、専門家の指導を受けることをおすすめします。
正しい方法で行うことで、安全かつ効果的にストレートネックを予防し、健康な首と背中を維持することができます。
『健康管理士』鳥飼の結論
本日の記事では、ストレートネックについて解説し、チェック法や予防法について詳細に説明してきました。ストレートネックは、近年増加している首の問題の一つであり、肩こりや頭痛などの症状を引き起こすことがあります。
ストレートネックは、首の自然な湾曲である頚椎のカーブが失われ、首がまっすぐになる状態を指します。この状態では、首の筋肉や靭帯が緊張し、周囲の神経や血管に圧力がかかる可能性があります。その結果、肩こりや頭痛、首の痛みなどの症状が現れることがあります。
ストレートネックをチェックするためには、いくつかの方法があります。まず、壁に背中を付けて立ち、頭が壁から離れて前方に突き出ているかを確認します。また、横から立姿勢を見て、首の位置が軸から前にずれているかどうかを確認します。これらのチェック方法を通じて、ストレートネックの可能性を把握することができます。
ストレートネックを予防するためには、適切な姿勢の維持や定期的なストレッチが重要です。日常生活での姿勢の改善や、デスクワークなどの長時間同じ姿勢を取る作業中の休憩、首や肩のストレッチを行うことで、首の筋肉や靭帯を柔軟に保ち、ストレートネックのリスクを軽減することができます。また、ストレートネックが疑われる場合は、専門家の診断を受けることも重要です。
ストレートネックについて、その解説やチェック法、予防法について詳細に説明しました。
ストレートネックは、日常生活や職場での姿勢や運動不足などが原因となり、様々な身体的不調を引き起こす可能性があります。
そのため、早期にチェックし、適切な予防策を講じることが重要です。健康な首と姿勢を保つために、この記事の内容を参考に日常生活に取り入れてみてください。