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桐島聡の逮捕に繋がるのか?末期がんから考えるがんと終末期医療

【著者 パーソナルトレーナー・健康管理士・健康管理能力検定1級 鳥飼 祥秋】

まずは、こちらの動画を見てください。

昨日、50年弱の逃亡生活をしていた東アジア反日武力戦線の元メンバー、桐島聡容疑者とみられる人が発見されました。

桐島聡容疑者の所属していた東アジア武力戦線は、企業爆破事件など過激派組織として活動していました。

若い世代の中では事件はしらない人も多いと思います。しかし、この指名手配写真は見たことがあるという方も多いのではないでしょうか。

事件は、昭和49年から翌年にかけて、極左過激派組織「東アジア反日武装戦線」が引き起こした一連の企業爆破事件です。

昭和50年4月には東京・銀座に所在する「韓国産業経済研究所」のビルにおいて爆破事件が発生し、その関与が疑われていた桐島聡容疑者に対して、爆発物取締罰則違反の疑いで全国に指名手配が行われていました。

1月25日になり、桐島容疑者を名乗る男が神奈川県内の病院に入院しているとの情報が警視庁に寄せられ、現在、迅速に確認作業が進められています。

ただし、捜査関係者の取材によれば、この男はこれまでに「最期は本名で迎えたい」といった発言をしており、容疑者自身が特定の願望を抱いていることが判明しています。

また、末期がんを患い、今年に入って以降、偽名を用いて入院していましたが、病状は極めて深刻な状態にあるとのことです。

今日は『健康管理士』として、この犯人逮捕劇から末期がんや終末期医療について考えていきたいと思います。

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是非、過去の記事も参考にしてください。

『末期がん』とは

『末期がん』は、がん(癌)が進行して治療が難しく、通常は治癒が難しい段階に進んだ状態を指します。

「がん」通常、細胞の異常な増殖によって生じる疾患であり、治療の選択肢や成功率はがんの種類や進行度によって異なります。

『末期がん』の特徴は、がん細胞が複数の臓器や組織に広がり、通常の細胞の機能を妨げ、重篤な身体機能の障害を引き起こすことです。この段階ではしばしば症状が進行しており、治療が難しく、対症療法や痛みの管理が中心となることがあります。

『末期がん』の治療は、通常のがん治療(手術、放射線療法、化学療法など)が難しく、主に患者の生活の質を維持することに焦点が当てられます。

「ホスピス」「緩和ケア」提供され、患者と家族が心身ともにサポートを受けることが求められます。

『末期がん』の場合、治療の目的は穏やかで快適な最期を迎えることに向けられます。

「がん」のステージ

「がん」のステージは、「がん」が身体内でどの程度進行しているかを示す指標であり、治療法や生存率の予測に役立ちます。一般的に、がんのステージ0からIVまでの数字で表され進行度が高くなるにつれて治療の難易度や生存率が変化します。

ステージ0(がん前段階)

この段階ではがん細胞がまだ原位(初期)で、周囲の組織に広がっていません。通常、手術などの局所的な治療で完治することが期待されます。生存率は高い傾向にあります。

ステージ I(局所進行)

がんがまだ原発部位に局在しており、周囲の組織には広がっていません。治療法によっては完治が期待されることもあります。生存率は比較的高いです。

ステージ II および III(局所進行または地域転移)

がんが原発部位から周囲の組織やリンパ節に広がっています。治療の選択肢が増え、手術、放射線療法、化学療法、またはこれらの組み合わせが行われることがあります。生存率はステージやがんの種類によって異なりますが、全体的には低くなります。

ステージ IV(転移性がん)

がんが原発部位から離れた部位に広がっており、他の臓器や組織にも転移しています。この段階では治癒が困難であり、治療は主に症状の緩和と生存期間の延長を目的とします。生存率は一般的に低くなります。

ただし、がんの生存率はがんの種類や個々の患者の状況によって異なります。

治療の進歩新たな治療法の開発により、生存率が向上することもあります。また、早期発見適切な治療を受けることで、生存率を高めることができる場合もあります。

「がん」の種類

「がん」さまざまな種類があり、それぞれ異なる細胞や組織から発生します。がんの種類は、発生した部位や細胞の特性に基づいて分類されます。

膀胱がん

膀胱の内壁で発生するがんであり、主に喫煙や化学物質の曝露などが原因となることが知られています。症状には血尿排尿時の痛みが含まれます。

乳がん

乳房組織で発生するがんであり、女性によく見られますが、男性にも発生することがあります。乳がんは早期発見と治療によって完治することが可能な場合があります。

肺がん

肺組織で発生するがんであり、喫煙や大気汚染などが主な原因とされています。初期段階では症状が現れにくく、進行した場合は呼吸困難や咳などが見られます。

大腸がん

大腸や直腸で発生するがんであり、ポリープから進行することが多いとされています。腹痛や便秘、下痢、便中の血などが症状として現れる場合があります。

前立腺がん

男性の前立腺組織で発生するがんであり、加齢や家族歴がリスク因子として関連付けられています。尿の排尿障害や勃起障害などが初期症状として現れることがあります。

乳頭状甲状腺がん

甲状腺の乳頭状部分で発生するがんであり、甲状腺機能亢進症などの甲状腺疾患と関連することがあります。甲状腺腫の増大や首のしこりが症状として見られることがあります。

これらは一部のがんの種類に過ぎず、他にもさまざまな種類のがんがあります。がんの種類によって治療法や予後が異なるため、正確な診断適切な治療計画が重要です。

「がん」の死亡率推移

日本における「がん」の死亡率は、過去数十年間で大きく変化しました。

1970年代から1990年代

この期間、日本では「がん」が主要な死因となりました。喫煙率の上昇西洋化した食生活の影響などが要因として挙げられます。特に肺がんや胃がんの死亡率が高く、喫煙と塩分摂取の増加がその背景にありました。

2000年代

この時期以降、日本では「がん」の死亡率が緩やかに減少し始めました。これは、喫煙率の低下がん検診の普及、治療技術の進歩などが影響しています。特に胃がんの死亡率は減少傾向にあり、胃がん検診の普及やヘリコバクターピロリ菌の除菌などがその一因です。

2010年代以降

がん治療技術の進歩や早期発見の重要性の認識の高まりにより、がんの死亡率の減少が継続しています。特に乳がんや大腸がんなどの早期発見と治療が進み、生存率が向上しています。

また、高齢化社会の進展に伴い、がん患者の増加やがん治療の課題も増えています。そのため、がんの予防や早期発見、効果的な治療法の開発などが今後も重要な課題となっています。

総じて、日本におけるがんの死亡率は減少傾向にありますが、特定のがんの種類や地域によっては依然として課題が残されています。そのため、がん対策の継続的な取り組みが求められています。

『終末期医療』とは

『終末期医療』は、末期疾患や重病患者が最期の時期を過ごす際に提供される医療のことです。

これは、患者が治療の目的を快適な最期に向けることを選択した場合に提供されます。

『終末期医療』は、患者と家族の心身の苦痛を和らげ、尊厳ある最期を迎えることを目的としています。

症状管理

終末期患者は、しばしば痛み呼吸困難吐き気などの身体的症状や不安、憂鬱などの精神的症状に苦しむことがあります。『終末期医療』では、これらの症状を適切に管理し、患者の快適さを最優先にします。

対話とサポート

『終末期医療』では、患者や家族との対話が重視されます。医療スタッフは患者と家族をサポートし、意思決定や治療方針に関する情報提供や精神的支援を行います。

緩和ケア

『終末期医療』は、緩和ケアの一形態であり、患者の症状を和らげ生活の質を向上させることに焦点を当てます。これには、痛み管理、吐き気や呼吸困難の緩和、心理的支援、社会的支援などが含まれます。

家族への支援

『終末期医療』では、患者だけでなく家族にも支援が提供されます。家族はしばしば患者の介護や決定を行う責任を負い、その過程でストレスや負担を感じることがあります。医療スタッフは、家族に情報提供や精神的支援を行い、共に患者を支えます。

『終末期医療』は、患者の意向価値観を尊重し、彼らが尊厳ある最期を迎えることを支援する重要な医療の一環です。

ホスピス

『ホスピス』は、終末期の患者が最期の時期を過ごすための専門的なケアを提供する施設やサービスのことを指します。

『ホスピス』では、患者と家族に対して身体的、精神的、社会的な支援を提供し、彼らが快適で尊厳ある最期を迎えることを目指します。

緩和ケア

『ホスピス』では、症状の緩和を重視し、患者の痛みや不快感を最小限に抑えるための医療が提供されます。薬物療法や症状管理に専門的なアプローチが取られます。

心理的支援

『ホスピス』では、患者と家族に対して心理的なサポートが提供されます。患者や家族が抱える不安や恐れ、悲しみなどに対処するためのカウンセリングや精神的支援が行われます。

家族へのサポート

『ホスピス』では、患者だけでなく家族にも支援が提供されます。家族はしばしば患者の介護や決定を行う責任を負い、その過程でストレスや負担を感じることがあります。ホスピスでは、家族に情報提供や精神的支援を行い、共に患者を支えます。

環境の配慮

『ホスピス』は、患者が快適に過ごせるよう、安らかで穏やかな環境を提供します。患者の個々のニーズや希望に合わせて、部屋のインテリアや照明などが配慮されます。

『ホスピス』は、患者と家族が最期の時期を尊厳ある形で過ごすことを支援する重要な施設やサービスで、患者の尊厳や自己決定権を尊重し彼らが家庭や医療施設では得られないケアを受けられるよう努めています。

犯罪者に対する終末期医療

犯罪者に対する「終末期医療」の提供については、倫理的な問題や法的な規定によって複雑な考慮が必要です。

一般的には、犯罪者であっても、彼らが終末期に入る際には人間としての尊厳を尊重し、適切な医療ケアを提供することが求められます。

「終末期医療」の提供は、患者の身体的苦痛症状の管理に加えて、精神的および精神的な支援も含まれます。犯罪者であるからといって、彼らが最期を迎える際に苦しみや不安を感じることが許されるわけではありません。そのため、彼らに対しても適切な緩和ケアと心理的支援が提供されるべきです。

ただし、犯罪者である場合、彼らの医療とケアに対する社会的な見方や感情も考慮する必要があります。特に重大な犯罪を犯した者に対しては、被害者やその家族、一般の社会からの反感や怒りが存在する可能性があります。そのような場合、犯罪者に対する終末期医療の提供については社会的な議論が巻き起こることもあります。

桐島聡容疑者の場合、彼が指名手配されている爆発事件に関与している疑いがありますが、彼が終末期に入った場合、彼の権利と尊厳を尊重し、適切な医療とケアが提供されるべきです。しかし、彼が逮捕されている場合、彼が受ける医療やケアに関しては彼の身柄の状況や刑務所の方針なども影響を与える可能性があります。

『健康管理士』鳥飼の結論

『健康管理士』としては、今後の指名手配犯が余命わずかの場合の終末期医療をどのように考えるのかを、司法は慎重に考えなければならないと思います。

桐島聡容疑者とみられる人が発見されたことは、被害者や遺族の立場から見ると朗報であると感じるでしょう。彼が偽名を使って入院していたことが明らかになりましたが、彼自身が末期がんで余命わずかであることを知ってから、最期は本名で迎えたいという意志を示したとされています。これは、彼が最後に自らの誇りや尊厳を守るために重要な考え方だった可能性があります。

指名手配犯である彼の終末期医療については、いくつかの議論が考えられます。一方で、裁判や事件の真相究明が行われる前に彼が亡くなるというリスクもあります。また、彼に対しては裁判が行われるべきであり、その機会を奪うべきではないという意見も存在します。

一方で、彼の尊厳を尊重し、静かに最期を迎えさせることが重要だという考え方もあります。彼が末期がんと診断されており、自らの最期を迎える権利を持つことから、人道的な観点から彼に最善のケアを提供することが求められます。

結局のところ、指名手配犯であるか否かに関わらず、終末期の患者に対する医療は、彼らの尊厳と快適さを最優先に考えるべきです。そのためには、個々の状況や患者の意思を尊重し、適切なケアを提供する必要があります。