【著者 パーソナルトレーナー・健康管理士・健康管理能力検定1級 鳥飼 祥秋】
まずは、こちらの動画を見てください。
エスパー伊東さんが63歳という若さでこの世を去りました。この訃報に接し、心を痛めた方も少なくなかったことでしょう。
心より、お悔やみ申し上げます。
芸能人の訃報が続いています。みなさんも気持ちが落ち込んだり、つらい気持ちになる方もいると思います。
気持ちが落ち込んでつらい方は、一度メディアから距離を取ることが推奨されています。
テレビやスマートフォンでニュースやSNSから、一旦距離を取ってみてはいかがでしょうか??
今回の死因として挙げられているのは多発性脳梗塞という病気です。実は、多発性脳梗塞とは完治率の低い、後遺症も残りやすい怖い病気です。この事実をご存じでしょうか?
今日は、多発性脳梗塞がどのようにして発症するのか、後遺症にも触れながら解説していきたいと思います。
トータルケアラボラトリーでは健康管理士資格保有者とトレーナー資格保有者があなたの健康、ダイエット、美容についてサポートさせていただきます。
統合予防医療とフィットネスをコラボさせたパーソナルトレーニングジムです。
健康管理士であり、トレーナーでもある鳥飼が情報をブログにて配信しています。
是非、過去の記事も参考にしてください。
多発性脳梗塞は恐ろしい
多発性脳梗塞は、脳血管の一部が閉塞されることによって発生する病気であり、脳における血流が制限されることで局所的な神経細胞の死滅が起こります。
この状態は、脳卒中の一形態であり、その他の脳梗塞と同様に深刻な健康問題を引き起こします。
発生メカニズム:
多発性脳梗塞は、主に動脈硬化や血栓形成、あるいは脳の血管における異常な変化が原因で発生します。
これにより、脳の特定の領域に血流が十分に供給されず、酸素や栄養が不足する状態が生じます。
症状:
脳梗塞の一般的な症状には突然の強い頭痛、意識の混濁、言語障害、筋肉の麻痺、感覚の喪失などが含まれます。
多発性脳梗塞の場合、これらの症状が複数回または広範囲にわたって発生することがあります。
完治率の低さ:
多発性脳梗塞の重要な特徴の一つは、完治率が低いことです。
発生した脳梗塞によって損傷を受けた脳組織は通常再生が難しく、後遺症が残りやすい傾向があります。
治療が適切に行われない場合、患者の機能の回復が難しいことがあります。
治療と予防:
早期の診断と治療が重要です。
治療は、血液循環を改善し、脳への酸素供給を回復させることを目的とします。
また、予防策としては、生活習慣の改善(喫煙や高血圧の管理、バランスの取れた食事、適度な運動など)が挙げられます。
多発性脳梗塞は深刻な病態であり、早期の対応が重要です。
動脈硬化が原因となる
多発性脳梗塞の発生メカニズムは、動脈硬化(atherosclerosis)が関与することが原因の1つです。
普段の日常の生活習慣が影響し、動脈硬化は誰にでも起こり得ます。
どのように動脈硬化を引き起こし、多発性脳梗塞のリスクを増加させるかを解説します。
①高脂血症と動脈硬化
高脂血症は、食事から摂取した脂質が血液中のコレステロールとなり、動脈壁に蓄積する状態を指します。飽和脂肪酸や転化脂肪酸を多く含む食事や肥満、運動不足などが原因で高脂血症が引き起こされ、これが動脈硬化の発端となります。
②炎症反応と血管内皮の損傷
高脂血症が進むと、血管内のコレステロールが動脈壁に付着し、炎症反応が引き起こされます。この炎症反応により、血管内皮(内膜)が損傷され、炎症性サイトカインや増殖因子の放出が促進されます。
③プラーク形成とアテローム性斑:
血管内皮が損傷すると、白血球や血小板が集まり、コレステロールとの結合が生じ、アテローム性プラークが形成されます。これにより、動脈内に硬くて脆いプラークができ、動脈の柔軟性が失われます。
④血栓形成と脳梗塞:
アテローム性プラークが破裂すると、その表面に血小板が付着し、血栓(血液の凝固塊)が形成されます。この血栓が脳の血管を塞ぐことで、脳梗塞が発生します。多発性脳梗塞は、このような血栓が脳内の複数の部位で発生する状態を指します。
予防策:
日常の生活習慣を改善しましょう。
バランスのとれた食事、適度な運動、禁煙、適正体重維持が、高脂血症や動脈硬化のリスクを低減させる要因となります。
また、定期的な健康診断や健康管理士から健康指導を受け、血圧やコレステロールの管理が必要です。
日常の生活習慣が多発性脳梗塞の発生に及ぼす影響の概要です。
予防が重要であり、健康的な生活習慣の確立が重大な意味を持ちます。
血栓の形成と脳梗塞
多発性脳梗塞は、脳の血管において血栓が形成されることが原因で発生します。
血栓の形成メカニズム:
①高脂血症と動脈硬化
高脂血症や動脈硬化により、血管内壁に脂質やコレステロールが蓄積し、血管が狭くなります。これにより、血流が滞りやすくなります。
②血管内の損傷
高い血圧や炎症が続くと、血管内壁が損傷されることがあります。損傷した部位に血小板が付着し、その部分が修復される過程で炎症が起こります。
損傷した血管内壁に付着した血小板や炎症の影響で、凝固因子が活性化され、血栓が形成されます。この血栓が血管内で成長し、最終的には血管を完全に塞ぐことがあります。
予防策と改善策
①健康的な食生活
飽和脂肪酸やトランス脂肪酸を控え、食物繊維や抗酸化物質が豊富な野菜や果物を摂取することで、高脂血症や動脈硬化のリスクを軽減できます。
②適切な運動
適度な運動は血行を促進し、動脈硬化や高血圧の予防に寄与します。有酸素運動や筋力トレーニングを定期的に行うことが重要です。
③血圧管理
高血圧は血管に負担をかけ、損傷を引き起こす可能性があります。定期的な血圧測定や医師の指導を受け、血圧を適切に管理することが重要です。
④禁煙
タバコの有害成分は血管を収縮させ、損傷を引き起こす可能性があります。喫煙を避けることが血管の健康に寄与します。
⑤定期的な健康診断
血液検査や動脈硬化のスクリーニングを含む定期的な健康診断を受け、早期に異常があれば適切な対策を講じることが大切です。
これらの予防策や改善策を組み合わせることで、血栓形成に伴う多発性脳梗塞のリスクを軽減し、脳の健康をサポートできます。
多発性脳梗塞の多発性とは
多発性脳梗塞は、通常の脳梗塞とは異なり、複数の梗塞(血管が詰まることによる血流障害)が同時または続発して発生する状態を指します。
梗塞の発生メカニズム
①脳梗塞の基本的なメカニズム
脳梗塞は通常、脳血管における血流の障害により発生します。主な原因としては動脈硬化や血栓形成が挙げられます。
②多発性脳梗塞の特徴
多発性脳梗塞では、これらの血管の異常が脳内で複数回発生することが特徴です。脳の異なる部位で複数の梗塞が同時に発生することもあります。
③多発性の意味
多発性は「同時または続発している」という意味を持ちます。通常の脳梗塞は一度の発作で片側の脳に梗塞が発生するのに対し、多発性脳梗塞では同時に複数の脳部位が影響を受けることがあります。
④異なる部位への影響
脳内の異なる動脈が同時または続発して梗塞になるため、梗塞の影響が複数の部位に及ぶことがあります。これにより、様々な症状や障害が同時に現れる可能性があります。
原因とリスクファクター
①動脈硬化の進行
多発性脳梗塞の主な原因は動脈硬化です。動脈硬化により、複数の血管で同時にまたは連続して血流が阻害され、複数の脳部位に梗塞が発生します。
②リスクファクターの影響
高血圧や高コレステロールなどの生活習慣病が多発性脳梗塞のリスクを増加させます。これらの要因は動脈硬化を促進し、複数の血管で梗塞が生じやすくなります。
多発性脳梗塞は、一般の脳梗塞よりもより複雑で重篤な状態であり、異なる部位への同時または続発した梗塞が神経機能への影響をもたらします。そのため、早期の診断と適切な治療が不可欠です。
脳梗塞の症状
多発性脳梗塞の前兆は、通常の脳梗塞と同様に様々な症状が現れます。
ただし、多発性脳梗塞の前兆は一般的な脳梗塞よりも複雑であり、異なる脳部位に同時または続発して発生するため、症状も多様で個々の患者によって異なります。
神経学的症状
①異常な感覚
手や足、顔の一部に異常な感覚が現れることがあります。しびれや痺れ、ピリピリ感が感じられることがあります。
②筋力の低下
筋肉の力が低下し、手足の動きが鈍くなることがあります。歩行困難や手の握力の低下が見られることがあります。
③失語症
言葉が理解できなくなるか、言葉を発することが難しくなることがあります。患者が自分の言葉や他人の言葉を理解できない場合があります。
④感覚障害
一時的なものから持続的なものまで、視野の狭窄や視力の低下が生じることがあります。
耳鳴りや一時的な聴力の低下が起こることがあります。
⑤認識障害
思考や記憶に関する問題が生じることがあります。物事を理解するのが難しくなることがあります。
⑥意識の混濁
意識がもやもやしたり、混濁した状態が一時的に生じることがあります。
⑦頭痛やめまい
突然の激しい頭痛が起こることがあります。頭痛が他の症状と共に出現することもあります。
立ちくらみやめまいが生じ、バランスを崩しやすくなることがあります。
⑧意識障害
一時的なものから持続的なものまで、意識を失うことがあります。
多発性脳梗塞の前兆は、これらの症状が異なるタイミングで同時または続発して現れることがあり、個々の患者によって表れ方が異なります。
早期の医療診断と治療が重要であり、これらの症状が現れた場合は迅速に医療機関を受診することが必要です。
多発性脳梗塞の完治率
多発性脳梗塞の完治率が低いことは、統計学的なデータや臨床研究から明らかになっています。
ただし、具体的な統計データは年代や地域によって異なるため、一般的な傾向に基づいて解説します。
①再発リスク
多発性脳梗塞の患者は通常、一度発症すると再発リスクが高まります。このため、一度患った人が再び同様の症状を経験する可能性が高いです。
②合併症の影響
多発性脳梗塞は通常、複数の脳梗塞が同時または続発して発生する状態を指します。このような複数の梗塞が脳に影響を与えることで、合併症のリスクが増加し、患者の生活機能や健康に悪影響を及ぼす可能性があります。
③損傷の広がり
多発性脳梗塞は脳の異なる領域に梗塞が発生するため、脳全体に及ぶ損傷が生じやすいです。この広範な損傷が完全に回復するのは難しく、残る障害や後遺症が治療を難しくし、完治率を低下させる要因となります。
④治療の難しさ
多発性脳梗塞の治療は、一度に複数の梗塞を取り扱う必要があり、またその影響範囲が広いことから、十分な治療が難しい場合があります。特に完全な回復を期待することが難しく、患者の状態によっては慢性的なケアが必要なケースもあります。
⑤個人差
人によって治療への反応や生活習慣、基礎的な健康状態には個人差があります。これが完治率の統計的なばらつきを生み出し、一概には言えない要因となります。
多発性脳梗塞の治療と回復においては、早期の診断と適切な医療ケアが重要ですが、それでもなお完治が難しいケースが多いことが示されています。
健康管理士、鳥飼の結論
健康管理士の鳥飼が今日の記事の結論を言います。
「予防が大切」という結論です。
多発性脳梗塞はその低い完治率と後遺症の残りやすさからみても、極めて深刻で心配される病態の一つです。
この疾患に対する治療の難しさと患者に与える影響を考えると、ますますその重大性が浮き彫りになります。
脳梗塞が複数回発生することを指す多発性脳梗塞は、個々の梗塞の重症度や広がりに応じて患者の生活に深刻な悪影響を及ぼすことがあり、これが完治を難しくし、治療の複雑性を増加させます。
このような事態を避けるためには、まず脳梗塞の原因となる生活習慣を見直し、改善していくことが予防の鍵となります。
生活習慣の改善は、運動や食事習慣の見直しを通じて行うことができます。積極的な運動は血行を促進し、動脈硬化や血栓の形成を抑制するのに役立ちます。また、バランスの取れた栄養摂取や低塩分の食事は、高血圧や高コレステロールなどのリスク因子を軽減するのに寄与します。
これらの健康的な生活習慣は、日ごろからの意識と努力によって築かれるものです。定期的な運動やバランスの良い食事療法は、予防だけでなく全体的な健康にも良い影響をもたらすことから、取り入れやすい方法と言えます。したがって、多発性脳梗塞を予防するためには、個々人が自身の生活習慣を見直し、改善していくことが大切です。