【著者 パーソナルトレーナー・健康管理士・健康管理能力検定1級 鳥飼 祥秋】
こんにちは。パーソナルジムのトータルケアラボラトリーです。
「短期間に、体重を一気に減らしたい」という方も多いと思います。
短期間で絞ることは、正確にはダイエットではなく、『減量』といいます。
減量の方法とは様々あるのですが、今日はお勧めの方法をお伝えします。
減量には効果が出やすい方と、出にくい方がいます。
また、減量をすることで体に悪影響が起きてしまう人もいます。
今日は「減量について」徹底的に解説してみようと思います。
是非、参考にしてみてくださいね。
『トータルケアラボラトリー』では、【健康管理士資格保有者】と【トレーナー資格保有者】でもある【鳥飼】が情報をブログにて配信し、『予防医療』と『フィットネス』をコラボさせた『パーソナルトレーニングジム』で、あなたの健康、ダイエット、美容についてサポートさせていただきます。
是非、過去の記事も参考にしてください。
1章.減量に「リスク」がある人
減量は、健康に悪影響を与える可能性があります。
1. 肥満の人
肥満の人は、より多くの脂肪を燃焼するために、より多くのカロリーを消費する必要があります。
減量は、代謝率を低下させ、減量後に体重を再び増やす可能性があります。
また、急性心筋梗塞、高血圧、糖尿病などの健康リスクが高まることを把握してください。
2.過食
過食傾向のある人は、食べ物に対する制御力が弱いです。
ストレスや不安から更なる過食や暴飲暴食につながります。
3.偏食
偏食傾向のある人は、減量により栄養失調を引き起こす可能性があります。
減量は、身体に必要な栄養素を欠乏させるため、健康リスクを引き起こす可能性があります。
2章.減量は消費カロリー増加、摂取カロリー減少
短期間で体重を減らすには、1日あたりのカロリー摂取量を制限する必要があります。
これは、消費カロリーが摂取カロリーよりも大きくなるようにすることで達成されます。
具体的には、1日あたりの消費カロリーを増やすことと、1日あたりの摂取カロリーを減らすことが必要です。
消費カロリーを増やすためには、『有酸素運動』が効果的です。
有酸素運動は、脂肪を燃焼させることができます。また、筋肉量を増やすことも大切です。
筋肉量が多いほど、基礎代謝が上がり、消費カロリーが増えます。
一方、摂取カロリーを減らすためには、食事内容を見直す必要があります。
具体的には、高カロリーな食品や加工食品を避け、野菜や果物、低脂肪のタンパク質源を中心とした食事を摂るようにします。
また、1日あたりの食事回数を増やし、少量多食にすることも効果的です。
3章.減量中の「糖質制限」
「糖質制限ダイエット」は、食事中の炭水化物の量を制限することによって体重を減らす方法です。
このダイエットは、血糖値を安定させ、インスリン分泌を抑制することで、脂肪燃焼を促進します。
具体的には、炭水化物を摂取すると、血糖値が急上昇し、インスリンが放出されます。
インスリンは、血糖値を下げるために脂肪細胞に蓄えられたグリコーゲンを分解し、脂肪酸を合成して脂肪細胞に蓄えます。
一方、炭水化物が制限されると、血糖値が安定し、インスリンの分泌が抑制されます。
その結果、脂肪細胞から脂肪酸が放出され、肝臓でケトン体として代謝されます。
このケトン体は、脳や筋肉などのエネルギー源として使用されます。
また、「糖質制限ダイエット」は、食欲を抑制する効果もあります。
高炭水化物の食事では、血糖値が急上昇し、その後急激に下がるため、空腹感が早く現れます。
一方、低炭水化物の食事では、血糖値の変動が少なく、満腹感を持続させることができます。
糖質制限ダイエットは、個人によって異なる効果があります。
しかし、多くの人々がこのダイエットで体重を減らしています。
「脂質制限」は、減量を促進するために使用される食事戦略の1つです。
この戦略は、摂取される脂質の量を制限することによって、体重を減らすことを目的としています。
脂質は、エネルギー源として機能するが、過剰な摂取は肥満や心臓病などの健康問題を引き起こす可能性があるため、制限が必要です。
脂質制限による減量メカニズムは、エネルギー収支のバランスに関係しています。人間の体は、エネルギーを消費することで機能します。
このエネルギーは、食事から得られるカロリーによって供給されます。脂質制限によって、摂取されるカロリーが減少し、体内のエネルギー消費が変わらない場合、体重が減少することになります。
具体的なプロセスとしては、脂質を多く含む食品(例えば、バターや油など)を避けます。
代わりに、タンパク質や炭水化物を中心とした食事を摂取します。
これによって、脂質の摂取量が減少し、カロリー摂取量が低下します。
また、脂質制限によって、体内のインスリンレベルが低下することが知られています。
これは、脂肪細胞からの脂肪酸の放出を促進し、エネルギー消費を増やすことができます。
脂質制限による減量は、個人差があります。
一部の人々は、この戦略によって劇的な結果を得ることができますが、他の人々は効果がない場合もあります。
4章.「糖質制限」と「脂質制限」を併用する戦略を立てよう
「糖質制限」と「脂質制限」は、減量を促すためによく使用される2つのダイエット戦略です。
これらの戦略を併用することで、減量の効果が高まります。
「糖質制限」は、炭水化物の摂取量を制限することにより、体重を減らすための戦略です。
炭水化物は、グリコーゲンとして肝臓や筋肉に蓄えられます。
グリコーゲンは水分を多く含んでいるため、炭水化物を制限することで、体内の水分量も減少します。
また、血糖値の上昇を抑えるため、インスリンの分泌も抑えられます。これにより、脂肪の分解が促進されます。
一方、「脂質制限」は、脂肪の摂取量を制限することにより、体重を減らすための戦略です。
脂質は高カロリーであり、過剰な摂取は肥満の原因となります。脂質制限により、カロリー摂取量を減らすことができます。
これら2つの戦略を併用することで、以下のようなプロセスが起こります。
1.糖質制限によるグリコーゲンの減少
炭水化物を制限することで、グリコーゲンの蓄積が減少します。グリコーゲンは水分を多く含んでいるため、減少すると体内の水分量も減少します。
2.インスリン分泌の抑制
炭水化物を制限することで、インスリンの分泌が抑えられます。これにより、脂肪の分解が促進されます。
3.ケトン体の生成
炭水化物を制限することで、体内でケトン体が生成されます。ケトン体は、脂肪をエネルギー源として利用するために生成される代謝産物です。
4.脂質制限によるカロリー摂取量の減少
脂質制限により、高カロリーな脂質の摂取量が減少します。これにより、カロリー摂取量が減少し、体重が減少します。
5章.減量中の朝食例
「糖質制限」と「脂質制限」を併用したモデル【朝食の食事例】です。
・「オムレツ」と「アボカドトースト」
卵2個でオムレツにし、アボカドを潰したものをトーストに乗せます。
卵やアボカドには良質な脂質が含まれており、糖質はほとんど含まれていません。
・「糖質カットヨーグルト」と「ナッツ」
糖質カットヨーグルトに、くるみやアーモンドなどのナッツをトッピングします。
特に、ギリシャヨーグルトにはタンパク質が豊富に含まれており、ナッツには良質な脂質が含まれています。
・「アボカド」と「ツナサラダ」
アボカドと缶詰のツナを混ぜ合わせたサラダです。
アボカドには良質な脂質が含まれており、ツナにはタンパク質が豊富に含まれています。
6章.減量中の昼食例
「糖質制限」と「脂質制限」を併用したモデル【昼食の食事例】です。
・サラダに「鶏胸肉」をトッピング
野菜中心のサラダに、低脂肪で高たんぱくな鶏胸肉をトッピングします。
ドレッシングは、オリーブオイルやアボカドなどの健康的な脂質を含むものを選びましょう。
・「豆腐」と「野菜炒め」
豆腐や野菜をオリーブオイルで炒めます。
豆腐にはたんぱく質が豊富に含まれており、野菜からはビタミンやミネラルを摂取することができます。
・「魚介類のグリル」
「鮭」や「鯖」などの脂がのった魚介類をグリルして、野菜とセットで食べます。
魚介類には、健康的な脂質やたんぱく質が豊富に含まれます。
7章.減量中の夕食
「糖質制限」と「脂質制限」を併用したモデル【夕食の食事例】です。
・「鶏胸肉のグリル」に、サラダや野菜スープを添えたもの
鶏胸肉は、低脂肪で高タンパク質です。余分な脂肪を落としましょう。
サラダや野菜スープは、低糖質であり、食物繊維を豊富に含まれてます。
・「サーモンのムニエル」プラスで「キノコ」「アスパラガス」
サーモンには、オメガ3脂肪酸が豊富に含まれています。
ムニエルにすることで、余分な油を落としましょう。
キノコやアスパラガスも低糖質で食物繊維を豊富に含まれています。
・「豚の生姜焼き」に、「茹でたブロッコリー」を添える。
豚肉は低脂肪、高タンパク質であり、しょうが焼きにすることで余分な脂肪を落としましょう。
ブロッコリーは低糖質であり、食物繊維を豊富に含まれています。
8章.減量中の間食
「糖質制限」と「脂質制限」を併用したモデル【間食の食事例】です。
・ 「グリーンサラダ」に「オリーブオイルドレッシング」をかけたもの
グリーンサラダは、低糖質で、オリーブオイルは健康的な脂質を含んでいます。
・「アーモンド」
アーモンドは、低糖質であり、健康的な脂質を含んでいます。
・「ヨーグルト」
ヨーグルトは、低糖質であり、高タンパク質です。
9章.食事例から「1日6食に分食する」
減量中に『1日6食』が理想的な理由は、食事を小分けにすることで、食欲をコントロールし、過剰な食べ過ぎを防止することができるからです。
また、『1日6食』に分けることで、代謝が上がり、脂肪燃焼効率が高まるとされています。
しかし、減量中に『1日6食』を摂取する場合は、カロリー摂取量を抑えることが重要です。
そのため、1食あたりのカロリーを少なくし、栄養バランスの良い食事を心がけるために食事例の中から選択し、栄養バランスが崩れるリスクを避けましょう。
『1日6食』に分けることで、血糖値の上昇を抑える効果もあります。
食事を摂取すると、気を付けていても血糖値が上昇し、インスリンの分泌が促進されます。インスリンが分泌される量が増えれば体脂肪も増えます。
小分けにした食事を摂取することで、血糖値の上昇を緩やかにすることができます。
10章.1日「糖質量 50g」で「脂質量は、体重 × 0.8g」が減量基準
『糖質制限』と『脂質制限』を併用する場合、1日の『糖質量は50g以下』が目安です。
また、『1日の脂質量』は体重や性別によって異なりますが、一般的には『体重1kgあたり 0.8 g 以下』が目安とされています。
ただし、糖質制限と脂質制限を併用する場合には、栄養バランスが偏る可能性があるため、適切な栄養バランスを保つために、選択例から食事を選んで食べるように心がけてください。
野菜などの栄養素の豊富な食品を積極的に摂取することが重要です。
11章.『有酸素運動』の併用
減量中は『有酸素運動』による効果がより高まるとされています。
「糖質制限」によって血糖値の上昇が抑えられ、脂質代謝が促進されます。
一方、「脂質制限」によって体内の脂肪が減少し、有酸素運動によるエネルギー消費が増加します。
また、「糖質制限」と「脂質制限」を併用することで、体内のインスリン分泌量が減少し、脂肪分解が促進されます。これによって、『有酸素運動』による脂肪燃焼効果が高まります。
さらに、筋肉のエネルギー代謝が改善されます。
これによって、有酸素運動中に筋肉からエネルギーを効率的に使うことができるため、持久力が向上します。
以上のように、「糖質制限」と「脂質制限」を併用することで、『有酸素運動』による効果が高まり、持久力が向上するとされています。
01.ウォーキング
30分~60分
週に、3回から4回実施する。
02.サイクリング
30分~60分
週に、3回から4回実施する。
03.水泳
30分~60分
週に、3回から4回実施する。
04.ランニング
20分~60分
週に、3回から4回実施する。
05.HIIT(高強度インターバルトレーニング)
〔20秒 全力運動 〕+〔10秒 休憩〕×〔5セット〕×〔4~8ラウンド〕
週に、2回から3回実施する。
(過去の記事:有酸素トレーニングでミトコンドリアを鍛えると痩せやすくなる)
12章.減量による体質への「悪影響」は覚悟する
減量は成功しても、その後に体質が崩れ太りやすく痩せにくくなります。
減量は、体重を減らすために非常に効果的であることが示されています。
しかし、この方法を長期間続けた場合、太りやすく痩せにくい体質になる可能性があります。
体重を短期間で落とす場合、身体にかかるストレスが体内の代謝プロセスが変化するためです。
糖質制限は、血糖値を安定させるためにインスリンの分泌を減少させます。
一方、脂質制限は、脂肪をエネルギー源として利用するための代替エネルギー源を提供します。
このような食事制限を続けると、体内の代謝プロセスが変化し、エネルギー消費量が低下します。
その結果、同じ食事量でも以前よりも多くのカロリーが余ってしまい、体重が増加してしまう可能性があります。
1.栄養不足
急激なダイエットは、栄養素の偏りを引き起こす可能性があります。食事制限を厳しく行うと、必要なビタミンやミネラルを十分に摂取できず、健康に悪影響を与える可能性があります。
2.筋肉減少
急激なダイエットは、筋肉量を減らすことがあります。これは、体重が減っているように見えるかもしれませんが、基礎代謝が低下し、長期的には体重増加の原因となる可能性があります。
3.健康リスク
急激なダイエットは、健康上のリスクを引き起こす可能性があります。例えば、ガリ痩せや貧血などの健康問題が発生する可能性があります。また、食事制限によるストレスや不安感も、心理的な健康に悪影響を与える可能性があります。
13章.同意すべきこと
短期間での減量プログラムに参加することを自発的に決定しましょう。
人に勧められて嫌々やることではありません。
プログラムによって得られる結果について、保証されたものではないことを理解しましょう。
このプログラムに参加することによって生じる可能性のあるリスクや健康上の問題について把握しましょう。
・減量による怪我や体調不良のリスク
筋肉痛や怪我、めまいや吐き気などの体調不良が生じる可能性があります。
・栄養バランスの崩れによる健康被害
栄養失調や体調不良、健康被害が生じる可能性があります。
・精神的ストレスによる健康被害
ストレスによる不眠症やうつ病、食欲不振などの健康被害が生じる可能性があります。
上記のリスクや注意点を十分理解したうえで、減量プログラムに参加することを自発的に決定してください。
また、万一何らかの問題が発生した場合でも、他者に一切の責任を求めることができないことを理解してください。正しい指導をしていても減量に怪我や健康被害は無くすことは不可能です。
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