コンテンツへスキップ

有酸素運動が脂肪燃やす流れ

有酸素運動で脂肪が燃える流れは、エネルギー代謝の切り替えと脂肪動員という生理学的プロセスで説明できます。医学的に順を追って解説します。


① エネルギー需要の増加(運動開始)

有酸素運動(ウォーキング・ジョギング・水泳など)を開始すると、骨格筋のATP需要が増加します。
最初は筋肉内に貯蔵されている

・ATP
・クレアチンリン酸
・筋グリコーゲン

が主なエネルギー源として使われます。

この段階では糖質代謝が優位です。


② 交感神経の活性化と脂肪分解

運動が継続すると交感神経が活性化し、以下のホルモンが分泌されます。

・アドレナリン
・ノルアドレナリン
・成長ホルモン
・グルカゴン

これらは脂肪細胞に作用し、

ホルモン感受性リパーゼ(HSL)

を活性化させます。

その結果、

中性脂肪(トリグリセリド)

脂肪酸+グリセロール

に分解されます。

これを**脂肪動員(lipolysis)**といいます。


③ 血中へ遊離脂肪酸が放出

分解された脂肪酸は血液中に放出され、

遊離脂肪酸(FFA)

として血中を循環します。

脂肪酸はアルブミンと結合しながら、
エネルギーを必要とする組織へ運ばれます。

主な利用組織

・骨格筋
・心筋
・肝臓


④ 筋肉へ取り込み

血中の脂肪酸は筋細胞に取り込まれ、
ミトコンドリアに輸送されます。

このとき重要なのが

カルニチンシャトル

です。

脂肪酸

ミトコンドリア内へ輸送


⑤ β酸化(脂肪燃焼)

ミトコンドリア内で

β酸化(β-oxidation)

が起こります。

脂肪酸

アセチルCoA

に分解されます。


⑥ TCA回路 → 電子伝達系

アセチルCoAは

・クエン酸回路(TCA回路)
・電子伝達系

に入り

ATP(エネルギー)

を産生します。

ここで酸素が使われるため
有酸素代謝と呼ばれます。


⑦ 結果:脂肪がエネルギーとして消費

脂肪酸は最終的に

脂肪酸

CO₂(二酸化炭素)

H₂O(水)

となり、

呼吸と汗として体外へ排出されます。


まとめ(脂肪燃焼の流れ)

有酸素運動

交感神経活性

脂肪分解(リパーゼ)

脂肪酸が血中へ

筋肉へ運搬

ミトコンドリア

β酸化

ATP産生

=脂肪燃焼