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【保存版】サイドライイング・ヒップIRリフト徹底解説|股関節を正しく使える体を作る基礎エクササイズ

股関節のトレーニングというと、多くの人がスクワットやヒップリフト、クラムシェルのような外旋・外転系トレーニングを思い浮かべます。しかし実は、これらのエクササイズ以前に身につけておくべき重要な動作があります。

それが――

サイドライイング・ヒップIRリフト(Side-lying Hip Internal Rotation Lift)

股関節の内旋(Internal Rotation:IR)を正しくコントロールする能力を鍛えるエクササイズです。

この動きは地味ですが、歩行・姿勢改善・膝の痛み・スクワットフォーム・骨盤の安定など、下半身の機能すべての土台になります。この記事では、ヒップIRリフトの目的、効果、やり方、間違いやすいポイント、改善ステップまでわかりやすく解説します。


🧠 そもそも「股関節内旋」とは?

股関節内旋とは、太ももの骨(大腿骨)が身体の内側方向へ回る動きのことです。
人間の基本動作──歩く、走る、しゃがむ、階段を登る──すべてにこの動きが関与します。

しかし現代人は、

  • 長時間座り姿勢
  • 骨盤の後傾
  • 歩行距離の低下
  • 中殿筋の弱化
  • 大腿筋膜張筋(TFL)優位の使い方
  • X脚・膝内倒れ(Knee-in)

などの影響で、この**股関節内旋が正常にできなくなっている人が非常に多いです。

その結果、

✔ 膝が内側に倒れる
✔ 踵重心で歩く
✔ ヒップアップしても四角いお尻になる
✔ スクワットでフォームが安定しない
✔ 骨盤が左右にブレる

といった問題が現れます。

つまり、

股関節内旋は「お尻の形」と「動作の質」を決める隠れたキーモーション。


🦴 ヒップIRリフトが鍛える筋肉

このエクササイズで主に働く筋肉は以下です👇

筋肉役割
小殿筋前部線維内旋・股関節安定
大腿筋膜張筋(TFL)内旋・股関節前側支持
深層内旋筋群関節の細かな制御
内転筋群(補助)動作の補助と骨盤制御

外旋筋(梨状筋・中殿筋後部)を鍛えるクラムシェルとは対象的で、ヒップIRリフトは股関節を正しく回すための“関節制御教育”トレーニングと言えます。


🏋️‍♀️ 核心:なぜこれが必要?

理由はシンプル。

正しく内旋できない人は、どれだけトレーニングしても骨盤と股関節が安定しない。

内旋ができないと、体は補うために👇

  • 腰椎をひねる(代償回旋)
  • 膝を捻る
  • 足首を過剰回内
  • 中殿筋ではなくTFL・太もも前を過使用

といった間違った動作パターンが固定されます。


🎯 ヒップIRリフトの効果

✔ スクワットで膝が内側に倒れなくなる
✔ 歩行で骨盤が左右に揺れなくなる
✔ ランナー膝・股関節痛の予防
✔ 中殿筋の正しい活性化につながる
✔ 綺麗なヒップライン(丸さ)につながる

特に女性に多い「お尻の横だけ張る」「前腿ばかり疲れる」という悩みは、この動きを入れるだけでかなり改善します。


🧩 正しいやり方

▶ ポジション

  1. 横向きに寝る
  2. 膝は90°、股関節はやや屈曲
  3. 両膝を揃えたまま、足先を浮かせる

▶ 動作

  • ゆっくり足を上げる
  • 股関節から動かしている感覚を意識
  • 腰・骨盤は固定

▶ 呼吸

  • 吸って準備
  • 吐きながらゆっくり上げる

🚨 よくある間違い

❌ 腰がひねれる
❌ 骨盤が後ろに倒れる
❌ 足を勢いで上げる
❌ お尻の横ではなく前側ばかり効く(TFL優位)

正しいフォームでは👇
⭐「股関節の奥が重く働く感覚」が出るのが正解。


🛠 改善ステップ

レベルエクササイズ
Lv.110秒×5セットの静止(アイソメトリック)
Lv.25〜10回ゆっくり上げ下げ
Lv.3クラムシェル→ヒップIR→連動
Lv.4立位・ランジ・スクワットへ移行

📌 まとめ

  • 股関節内旋は体の動きの土台
  • サイドライイング・ヒップIRリフトはその再教育
  • 地味だけど最も効果が出る基礎トレ
  • 正しい順番は👉 ヒップIR → 外旋(クラムシェル) → 立位動作

🗣️最後に一言

強い体は、派手なトレーニングではなく、正しく動ける体から作られる。

今日からトレーニング前の3分間だけ、ヒップIRリフトを入れてみてください。動きが変わり、お尻が変わります。