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ビタミン剤を飲むとおしっこが黄色くなるのはなぜ?その原因とメカニズム

1. 主な原因は「ビタミンB2(リボフラビン)」

尿が黄色くなる主な原因は、水溶性ビタミンである**ビタミンB2(リボフラビン)**です。
リボフラビンは、酸化還元反応に関与する補酵素として重要な役割を果たしますが、体内に貯蔵する量は限られており、必要以上に摂取された分は吸収されず、尿中に排出されます

リボフラビンは黄色い色素を持っており、これが尿の色を鮮やかな黄色〜蛍光黄色に変化させるのです。特に、ビタミンB群を多く含むマルチビタミン剤やエナジードリンクを摂取した直後はこの色の変化が顕著に現れます。


2. 水溶性ビタミンの性質と排泄の仕組み

ビタミンには「水溶性」と「脂溶性」があります。

  • 水溶性ビタミン:ビタミンB群やビタミンCなど。水に溶けやすく、余剰分は体内に蓄積されず、腎臓を通じて尿中に排泄されます。
  • 脂溶性ビタミン:ビタミンA、D、E、Kなど。脂肪とともに吸収され、過剰摂取した場合は体内に蓄積されやすくなります。

そのため、水溶性ビタミンを一度に大量に摂取すると、吸収されなかった分や過剰となった分が尿に排出されることで、尿が色づきやすくなります。


3. 体に害はあるのか?

黄色くなること自体は健康上の問題はありません
むしろ、体が不要な成分をしっかり排出できているサインとも言えます。特にリボフラビンは光に弱く壊れやすいため、サプリメントなどで意識して補うこともあります。

ただし、サプリメントを過剰に摂取すると、他の栄養バランスが崩れることもあるため、基本は食事からバランスよく摂ることが理想的です。


4. 注意が必要なケース

尿の色が変化する原因はビタミン剤だけではありません。他にも:

  • 脱水(濃い黄色)
  • 肝機能障害(茶色〜濃い黄褐色)
  • 血尿(赤や茶)
  • 薬の副作用(オレンジや青色)

など、病的なサインの可能性もあります。強いにおいを伴う、発熱を伴う、長期間続く色の変化がある場合は医療機関を受診しましょう。


まとめ

ビタミン剤を飲んだ後に尿が黄色くなるのは、主にビタミンB2(リボフラビン)が排出されることによる自然な現象です。健康への害はなく、体が余剰分をしっかり排出している証拠とも言えます。ただし、体調や色の変化がいつもと違うと感じた場合には、医師に相談することも大切です。